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第16話

 私がクピクピからグビグビへ。そしてパクパクからガツガツへ変貌した頃、王子様と出会う……。


 長い金髪を流した彼は沈黙していれば、泣く女の子も泣き止めボーッとする美男子オルストラス。


 私はこれでドMでさえなければ完璧超人なのにと悔やんだ。


 彼は「モリシス、誕生日おめでとうございます! 今日はどついてくれますか?」等とのたまう。


 今日はってなによ! いつもはどつき倒しているみたいじゃない!


 周囲から「モリシス様はそんなご趣味が……?」や「そんなプレイを?」と言葉が咲き乱れる。


 それでは私が変態ではないか。私はオルストラスに「近づかないで変態!」と言葉の斬げきを飛ばす。


 しかし、オルストラスは目をほそめうっとりした表情でにっこりし言った。


「ああ、ぞくぞくします! ますます好きになりました!」


 私はオルストラスから遁走した。早歩きだ。スカートかなびく。オルストラスは根が生えたようにその場を動かずご満悦。


 私はひとごみをかき分け進む。ケーキコーナーでチョコレートケーキをゲット。なかなか美味しいじゃない。

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