第3話 俺たち、たった今スポーンしたばかりなんですが!(第4部)
村の出口付近。アーティファクト専門店の老店主は、疲労でため息をついていた。
ベルが鳴る。
彼が顔を上げると、奇妙な制服を着た少年が立っていた。老人は目を細めた。
「おや、おや。どうしたんだい坊主、道にでも迷ったのかね?」
エドワードは彼を完全に無視した。
顎を高く上げ、片手を顔の下に添え、まるで王侯貴族のような見下した視線で棚の品々を品定めし始めたのだ。
老人は唇を噛み締めた。
「おいおい、坊主……声をかけられているのに無視するのは、あまりお行儀が良くないんじゃないかな……?」彼は猫撫で声で言った。
エドワードは小指で耳の穴をほじりながら顔を向けた。
「ん? ああ、俺に話しかけてたのか?」彼はわざとらしく驚いたふりをした。「いやあ、正直この店に『坊主』なんていないもんだからさ。俺はもう立派な思春期だけど、あんたのそのお年じゃ、目が見えなくても仕方ないか」
エドワードはこれ以上ないほど傲慢で、人を見下したような薄ら笑いを浮かべた。
老人のしわくちゃの顔の、こめかみの血管がピクピクと脈打った。
彼の手がカウンターの上で強く握りしめられる。こんな口の利き方をされたのは、彼の長い人生で初めてのことだった!
「ほう、ほう……随分と威勢のいい小僧じゃないか……」老人は歯軋りをした。
エドワードは鼻で嘲笑うように「フン」と答えた。
二人は長い間、互いに張り付いたような作り笑いと殺意に満ちた視線を交わし続けた。
───
スディスタの酒場は、騒々しい冒険者たちと慌ただしく動き回るウェイトレスたちでごった返していた。
重い木のドアがギィィッと音を立てて開く。
その瞬間、酒場全体に重苦しい沈黙が落ちた。
イツロウが両手をポケットに突っ込み、堂々とした足取りで中へ入ってきた。彼の小柄な体格は、この荒々しい酒場の雰囲気とは完全にミスマッチだった。彼は空いているテーブルにどっかりと腰を下ろした。
再び、酒場の喧騒が戻る。
可愛らしいウェイトレスが満面の笑みで近づいてきた。
「いらっしゃいませ! メニューはお持ちしますか、お兄さん?」
イツロウの『ハードボイルドな男』の殻が粉々に砕け散った。
彼は大慌てで視線をテーブルの板目に落とし、頬を真っ赤に染めた。
「あ、えっと? ああ、メニュー……うん、そうだね。それと、もしできれば、お水だけもらえますか……」彼は袖口をモジモジと弄りながらどもった。
「かしこまりました! すぐにお持ちしますね」
彼女は一礼して去っていった。
突然、テーブルがガタガタと激しく揺れた。
ヘスティリアの若い騎士が、無理やり相席してきたのだ。両脇に二人の美女をはべらせた彼は、イツロウの鼻先にずっしりと重い金貨の袋を放り投げた。
「うわっ、ラッキー! ええと……こんなに気前よくしてくれるなんて、ありが——」
「ああ、はいはい、そういうことだから」騎士は吐き捨てるように言った。
イツロウが喜んで金袋を手に取り、席を立とうとした瞬間。
「よし、さっさと失せろガキ。俺はこの薄汚いネズミの巣窟で食事がしたいんだ」
ピキッ。
イツロウの額に小さな青筋が浮かんだ。彼はドカッと椅子に座り直した。
「おい、耳が遠いのかガキ? さっさと失せろって言ったんだよ!」騎士は両脇の女性の腰をさらに強く抱き寄せながら怒鳴った。
イツロウは腕を組み、椅子の背もたれに深く寄りかかった。
「お前、聞こえて——」騎士が激昂しかけた時。
「なあ……」
いつろうの声は絶対零度だった。彼はサンスのスマホをテーブルにコトンと置いた。
「ちょっとした『ゲーム』をしないか? あんたが勝ったら、この計り知れない価値を持つアーティファクトをくれてやる。あんたの財布も返す。席も譲ってやるよ」
騎士は鼻で笑った。
「俺を舐めてんのか? そんなガラクタなんか——あ?」
「まあ、隣の彼女たちの前で俺みたいなガキに負けるのが怖いって言うなら、逃げてもいいんだぜ?」イツロウは口の端をニヤリと歪めた。
若い女性たちは口元を隠してクスクスと笑い声を漏らした。
若い騎士の小鼻がピクピクと動いた。彼は身を乗り出し、まるで肉食獣のような笑みで顎を歪めた。
「いいだろう。そのゲームのルールを説明しろ、ガキ」
酒場の薄暗い影の中、いつろうの顔が暗く沈んだ。
彼の唇がゆっくりと吊り上がり、歯を剥き出しにした正真正銘のサイコパスの笑みが浮かび上がった。
『バカな魚が、針に食いついたぜ』




