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フォー・ブロス・イン・アナザーワールド!〜チートなし、ハーレムなし…ただ4人のダチが自分たちだけでやっていくだけ!〜  作者: Ronin_13
第4章 — 前進して色々発見してるのに、誰からも認められない件!(※ただし、魅力的なオファーを除く)
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第18話 今日はオフの日!(第2部)

(……お、弟?)


「それに、あんたのそのぷにぷにのほっぺとか、ちょっとドジなところとか見てると……お姉ちゃん、もっと強く抱きしめたくなっちゃうのよねぇ……」


「…………」


「『風圧(エア・プッシュ)』!!!」


ドゴォォォンッ!!

至近距離からの突風が吹き荒れ、アンネステリアは部屋の端まで激しく吹き飛ばされた。彼女はそのまま椅子ごとひっくり返って激突した!


「いったぁ! ちょっとエドワード、何すんのよ!?」


エドワードは、深海魚のような暗く冷たい目をしながら、ゆっくりとアンネステリアに歩み寄った。


「このクソアマ……」

「はぁ!?」

「最終的に俺を『可愛い弟』枠にぶち込むためだけに、今まであんなに甘やかしてきたのか! ふざけんな!! 俺は15歳の立派な男だ!!」

彼は童顔と低身長のコンプレックスを大爆発させて怒り狂い、叫んだ。


こうして、低身長をイジられた不良少年(エドワード)による、最高にサディスティックで陰湿な下級魔法の連続攻撃(お仕置き)が始まり、雇い主であるはずの「ボス」の情けない悲鳴が店内に響き渡った。


そう、エドワードを背が低くて童顔だからという理由だけで「弟」扱いしたことは、この捻くれた不良少年を前にしたアンネステリアにとって、寿命を縮めるだけの最悪の地雷(悪手)だったのだ。


――約1時間にも及ぶ理不尽な家庭内暴力の末、エドワードはすっかり落ち着きを取り戻した。一方のアンネステリアは、彼が『当分は絶対に手を出してはいけない危険生物』であることを魂レベルで悟った。


和解した後、二人はリビングのソファに座っていた。エドワードは静かに本を読んでいる。彼がアンネステリアの書店の本を何冊も読み漁るのは、よくある光景だった。


普段の傲慢なクズっぷりと、読書に耽る知的な姿のギャップには、最初アンネステリアも大いに興味を惹かれたものだ。

(彼が引きこもり部屋から出てきている今こそ、距離を縮める絶好のチャンスだわ!)


「ねえエドワード、ちょっとしたゲームでもしない?」

「何のゲームだ?」

「『チェス』って知ってる?」


パタン。

エドワードが読んでいた分厚い本が閉じられた。彼の手は小刻みにワナワナと震え、その顔には獲物を見つけた肉食獣のような邪悪な笑みが浮かんでいた。


(ヒッ!? また私、何か絶対踏んじゃいけない地雷を踏んだ!?)とアンネステリアは顔面を蒼白にした。


ガシッ!


「やるに決まってるだろ!! この異世界……というかこの国に、そんな洗練された神ゲーがあるなんて知らなかったぜ! なんなら、俺が色々と高度なテクニックを教えてやってもいいんだぞ?」


エドワードは異常なまでの熱量で身を乗り出し、アンネステリアの両手を握りしめていた。目をギラギラと輝かせ、爆発しそうなゲーマーのエネルギーを放つ彼の姿は、彼女にとって全く新しい一面だった。


そして、それは決して悪い気はしなかった。自分の作戦が成功した証拠だからだ。


(私って天才!)


二人は席に着き、何十回も対局を重ねた。接戦になることもあったが、結局はエドワードが全勝——少なくとも大半の試合で一方的な蹂躙(チェックメイト)を収めた。


村の書店員であり、この辺りではチェスの最強プレイヤーを自負していたアンネステリアには、自分より年下の少年がどうしてここまで盤面を支配できるのか全く理解できなかった。


(確かにこの世界のチェス特有の未知の定石には少し驚かされた。だが、戦術レベルにおいては、何世紀も研究され尽くした『地球』の方が圧倒的に優れていることが証明されたな!)

エドワードは絶対的な優越感に浸りながら、内心でゲスくほくそ笑んだ。


「チェックメイトだ……。スディスタのチェス戦術も、なかなか高度だったぜ(俺には及ばないがな)」

「あうう……なんで30回も連続でボロ負けなきゃいけないのよぉ……」とアンネステリアが机に突っ伏してボヤく。

「俺の頭脳が、お前より遥かに優れてるからだ」


一瞬、沈黙が落ちた……が、アンネステリアはゆっくりと拍手をし始め、エドワードの頭にそっと手を置いた。


「本当にすごいわ、エドワード! あんた、本物の『天才児』ね!」


(また俺をガキ扱いしやがって、今度こそぶっ殺すぞ!)

エドワードは内心で猛烈に毒づいた。

しかし……。


「……礼を言うよ」


アンネステリアは撫でる手を止め、目を丸くした。


「久しぶりにチェスをやらせてくれて感謝するよ、親愛なるアンネステリア。お前は強い、誇りに思っていいぞ」

「まあ……あんたがそんなに素直で優しくなるなんて、珍しいわね」

「それに、お前の言う通りかもしれないな。そろそろ俺たちも真面目に冒険を再開する時期だ。レベルを上げていけば、いつか魔王だって倒せるかもしれないしな?」


アンネステリアは鈴を転がすような笑い声を上げ、新たな敬意の眼差しでエドワードを見つめた……彼への評価が、確実に上がった瞬間だった。


その夜は、アンネステリアの満足げで幸せそうな笑い声と共に幕を閉じた。彼女の涙ぐましい努力は、ついに報われたのだ。


エドワードはリビングのソファでそのまま心地よく眠りについた。


――翌朝。

スディスタの村に新しい一日が訪れた。小鳥はさえずり、子供たちは元気に遊んでいる。


商人たちは商談に花を咲かせ、スディスタと大都市ヘスティリアを結ぶ土埃の舞う街道では、馬車の音が響いていた!


酒場は活気に溢れ、猫たちはのんびりと眠っている……。

しかし、何かが足りない。


「おいお前ら! なんだその顔は!?」

「可哀想なマイク! 可哀想なイツロウ! そしてサンズ、あんたまで!」


装備を完璧に整え、珍しくやる気に満ちて仲間たちと冒険に出ようとしたエドワードが、アンネステリアと共に他のメンバーを起こしに相部屋へ入ると……そこには、アメリカのB級ゾンビ映画もかくやという、地獄の光景が広がっていた。


例の友人たちは全員、滝のように鼻水を垂らし、高熱でうなされ、この世の終わりみたいな青白い死に顔でベッドに横たわっていたのだ……。


「クソッ!! 今日こそはお前らと一緒に、本当に冒険に出ようと思ってたのに! マジでクソがぁぁぁ!!」


せっかく芽生えた主人公らしいモチベーションを完全にへし折られた絶望の叫びと共に、エドワードは一人きりで……渋々クエストのノルマをこなしに村へ出て行くハメになったのだった。

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