↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/67

第10話 踏ん張れ、まだ最初のクエストだぞ!(第2部)

「……まあいい、気を取り直して進むぞ」騎士はこのくだらない茶番を頭から追い出すように、こめかみを強く揉みながら唸った。


パーティーが冷たいダンジョンの奥深くへと進むにつれ、空気はさらに重く、息苦しくなっていった。


遠くの暗いトンネルからは、正体不明の断末魔の叫びや、剣が激しくぶつかり合う音が不気味に響いてくる。


松明を高く掲げた騎士が先頭を歩き、その後ろに弓使いが警戒しながら続く。


エドワードとイツロウはすでに疲労困憊で、数メートル後ろをゾンビのように足を引きずるように歩いていた。


「なあ、エドワード、悪く言うつもりはないんだが……」イツロウが、彼の方を見ずに嫌味なトーンで口を開いた。「魔法を撃つのをビビってためらうくらいなら、とりあえず撃ってみろよ。お前、さっきの戦闘でマジで『何一つ』役立ってなかったぞ」


エドワードの足がピタリと止まりかけた。


「はぁ? 決定的なチャンスを作ったのは俺なんですけど。人のキルを横取りして、壁に向かってゴミみたいなデバフを乱れ撃ちしてただけのくせに、お前が何の役に立ったか俺には全く見えなかったけどな」


二人の歩くスピードがさらに落ちる。


イツロウは大げさに呆れたように天を仰ぎ、最高に鼻持ちならないドヤ顔の笑みを浮かべた。

「待てよ、それって昔一緒にPCゲームやってた時の、お前のダサい負け惜しみと全く同じじゃないか」とイツロウが言う。


二人の歩みは、今や劇的なほど遅くなっていた。もはや立ち止まっているに等しい。


「一体何をほざいてるのかな? 俺の記憶じゃ、俺たちがやってたゲームで一番強かったのは俺だ。お前がただの『ハイエナ野郎(キル泥棒)』だってことは、ギルドの誰もが知る事実だろうが」エドワードは、世界で最もわざとらしい、引きつった満面の笑みを浮かべて言い返した。


二人の悪友は、薄暗く危険なトンネルのど真ん中で完全に立ち止まった。


彼らはお互いを至近距離で睨みつけた。唇から「フッ……」と無理やりな冷笑が漏れ、それが演劇のような大げさな「ハハハ!」という嘘笑いへとエスカレートし……そしてピタリと同時に笑いを止め、眉をひそめた。


「エドワード、それがジョークなら大成功だぜ。お前みたいに『器(背丈)』の小せえ奴が、こんなに『デカい』ユーモアセンスを持ってるなんて思いもしなかったよ」イツロウは、ある単語を強調するようにねっとりと言った。


エドワードの額に、ピキキッ!と青筋が浮かんだ。


「警告しておく。もし今のが俺の身長(157cm)のことなら、このクエストが終わるまで二度と口を開かないことをお勧めするぜ。分かったか?」エドワードは、関節が白くなるほど拳を強く握りしめ、チワワのように凄んだ。


長い沈黙が降りた。彼らの視線は、まるで刃のように激しく交錯する。


「自分で言ったんだろ。俺は言ってない」

「このクソ野郎!!」


その罵声がダンジョンの沈黙を打ち破った。エドワードは狂犬のようにイツロウに飛びかかった。


二人は湿った汚い石の床の上を転げ回り、互いの襟首をガッチリと掴み合う。


そして、膝立ちになり、お互いの両手を合わせて全力で押し合うという、幼稚園児の砂場遊びのような、バカバカしさ極まりない力比べを始めた。


「い、今言ったこと取り消して謝れ!」エドワードは全身の体重をかけ、イツロウを床に押し込もうと叫んだ。


「断るね! 昔から言うだろ、背が小さい奴は気も短いってな!」イツロウが言い返す。


そして彼は、形成を逆転させるために、エドワードの足の甲に自分の踵を力任せにガンッと叩きつけるという、極めて卑怯な手段に出た。


だが、その時!


「ギャアアアアアッ!!」


純粋な苦痛と絶対的な恐怖に満ちた、血も凍るような絶叫が、ダンジョンの通路を引き裂いた。二人の少年は、互いの手をギュッと握り合ったままピタリとフリーズした。


「い、今……聞こえたか……?」

「ああ、バッチリ聞こえたぜ……ところで、俺たちを守ってくれるはずのベテラン二人はどこだ? 俺たち、マジでヤバくないか!」


二人は握り合っていた手をパッと離し、右を見た。左を見た。薄暗いトンネルには、誰もいない。


くだらない煽り合いと幼稚園児の喧嘩をしている間に、パーティーの他のメンバーが自分たちを置いて先に行ってしまったことに、完全に気づいていなかったのだ。


「「クソがあああ!!」」イツロウとエドワードは声を揃えて絶叫した。


二人は目をひん剥いて、迷路のような通路をあてもなく猛ダッシュし始めた。


どの分かれ道も同じ苔むした石壁に見える。完全に堂々巡りだ!


「くそっ! 俺たちマジでアホすぎるだろ!」

イツロウは息を切らし、床に崩れ落ちた。


彼はしゃがみ込んで膝を胸に抱え(体育座り)、両手で耳を強く塞ぎ、目が痛くなるほど固くまぶたを閉じた。『夢から覚めてくれ、頼むから俺のベッドで目が覚めてくれ!』


「お、落ち着け、イツロウ! 出口は見つかる、冷静さを保つんだ」エドワードは歯の根をガチガチ鳴らして震えながらどもった。「む、昔テレビで見たんだ。こういう迷路から抜け出すには、常に左、左に曲がればいいって。そう、それだ! ほら、どうにかなるって!」


「解決策になってねえよ! 全部お前のせいだ! お前が身長のことくらいでいちいちキレる悪癖さえなきゃ、こんなことにはならなかったんだ!」


「だったらお前が——ヤバい、気をつけろ! 走れ!!」


『あ゛あ゛あ゛……』

アンデッド特有の、擦れたような不気味なうめき声が暗闇に響き渡った。彼らのパニックの叫び声が、地獄から這い出す歩く死体たちを引き寄せてしまったのだ。


二人は一瞬でトップギアに入れて走り出した。


驚くべきことに、少し前に気絶したゴブリン相手の『偉業(キル)』をドヤ顔で自慢していたイツロウの方が、アニメのキャラクターのように足を空回りさせるほどの猛スピードで、エドワードをあっさりと置き去りにして逃げていた。


「おい待て! 見捨てるな!!」


肺が焼けつくような猛ダッシュを数分間続けた後、二人は巨大な石棺の裏にスライディングで滑り込んだ。

ぜひページ一番下の【☆☆☆☆☆】から星評価やブックマークでの応援をお願いいたします!

皆様の応援が執筆の原動力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。