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第2話 愛の女神 (第2部)

ヴェネリスは深くため息をつき、気を取り直すように再び話を再開した。

「いいえ、マイク……冗談ではありませんし、私が言っていることはすべて真実です! この世界は今、魔王の脅——」

「ちょっと待て。ってことは、あのラブレターは嘘だったってことか!?」

「そういうことだな。しかも、もし本当に神様なんだとしたら、中身はババアくらいの年齢のはずだぞ……」

「理不尽すぎるだろ……この夢クラッシャーババアが!」サンズが親の仇でも見るような目で彼女を指差して激怒した。「思春期男子の純情を弄んで楽しいかよ!?」


「ああっ、違います! あなたたちの心を傷つけるつもりはなかったんです!」ヴェネリスは顔の前で両手をバタバタと振って慌てふためいた。「そ、それに、私はすっごく若いんですよ! だいたい、レディに向かって年齢の話をするなんてデリカシーがありません!」


彼女は腕を組み、ぷくっと頬を膨らませてそっぽを向いた。


イツロウが彼女の顔にヌッと近づき、頭からつま先までジロジロと観察した。

「ふむ……じゃあ、俺たちは本当に剣と魔法のファンタジー世界に来ちゃったってことか?」

「ガチで異世界転生しちゃったってこと!?」サンズがじっとしていられずに問い詰める。

「はい! もう何回言わせるんですか!」ヴェネリスは地団駄を踏んで文句を言った。「いい加減、最後まで話をさせてくれませんか?」


彼女は再び姿勢を正し、女神らしい威厳のある声に戻った。


「あなたたちは私自身によって選ばれました。なぜなら、あなたたちは純粋な心と、世界で最も気高い意志を持っているからです!」

彼女はビシッと四人を指差した。


「高校での皆さんを観察して、私自身の目で確かめましたから。例えばエドワード、あなたは誰に対しても優しく、他人の弱みに付け込むようなことは決してしませんね!」


マイク、イツロウ、サンズの三人はゆっくりと首を回し、片眉を上げてエドワードを見た。


エドワードは即座にスッと目を逸らし、額から滝のような冷や汗を流し始めた。


「イツロウは、少し観察しただけでも最も平和主義者であることが分かりました。決して厄介事を起こしませんよね! 休み時間にケンカがあった時も、他の生徒たちが野蛮人のように囃し立てる中、あなたは関わろうとしませんでした!」ヴェネリスは感慨深げに語る。


今度はエドワード、マイク、サンズの三人がイツロウをじっと見つめた。


イツロウは明後日の方向を見上げ、ヒュ〜ヒュ〜とあからさまにわざとらしい口笛を吹き始めた。


「マイク! あなたはきっと誰よりも純粋で、一番の常識人です! 友達への忠誠心はとても美しく、仲間を本当に大切にしているのがよく分かります!」彼女は目に涙を浮かべて叫んだ。


エドワード、サンズ、イツロウは呆れたようにマイクを見た。


マイクは腕を組み、さも当然だと言わんばかりに誇らしげなドヤ顔を浮かべ、ウンウンと重々しく頷いている。


『こいつ、マジで恥ってものを知らねえな……』三人は心の中で同時に突っ込んだ。


「それで、俺は!? 崇高なる女神様!」サンズが期待に満ちたキラキラとした声を上げた。


「えっと……彼らと友達ってことは、論理的に考えて、あなたも良い人ってことですよね……?」ヴェネリスは目を泳がせ、不自然に引きつった愛想笑いで答えた。


そのあまりにも適当すぎる理由を聞いたサンズは、平原の隅っこで体育座りになり、「絶対許さねえ……あのポンコツ女神……」と暗いオーラを放ちながら恨み言をブツブツと呟き始めた。

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