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嫌われようと努力したのに、今日も攻略対象に追いかけられています。  作者: 限界まで足掻いた人生/大場 雷怒


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147話 砂塵の荒野へ:孤独な女王と零号の旅立ち

フレイア王城の作戦司令室から、リリアーナ女王とカイは、アザトースの最終拠点である「最終兵器開発要塞」へと向かう準備を整えた。五年ぶりに、彼女たちは再び戦場へと赴く。


「要塞は、大皇国の最奥、砂塵の荒野の地下深くにある。情報は極秘で、私たち以外にその場所を知る者はいないはずです」


カイは、王城の紋章のないシンプルな旅装に身を包み、背中にセバスチャンが最後に使用した剣(クロード王子が破片と融合させたもの)を携えていた。彼女の瞳は、セバスチャンの愛と、その死を乗り越えた強い決意に満ちていた。


リリアーナ女王もまた、王族の装飾を排し、軽装の戦闘服に身を包んでいた。彼女の腰には、かつてクロード王子が持っていた予備の剣が光っている。


孤独な出発

出発の朝、王城の広場は静まり返っていた。この旅の目的も、行方も、誰にも知らされていない。この世界には、もはや彼女たちを支える仲間はいない。


リリアーナ女王は、王城を見上げた。王国の復興は成し遂げたが、彼女の心はまだ癒えていない。


「カイ。私たち二人の力で、本当にライオネル殿下とレオンハルト殿下を取り戻し、アザトースの最後の企みを阻止できるのかしら」


彼女の不安は、当然のものだった。相手は知神アザトース、そして、彼の論理によって強化された二人の最強の騎士だ。


カイは、迷いのない声で答えた。


「リリアーナ様。論理的に考えれば、私たちの勝率は極めて低い。しかし、私たちには、ゼロ(セバスチャン)の愛と、クロード王子の犠牲という、アザトースの論理が計算できない非合理な力がある」


カイは、リリアーナ女王の目をまっすぐ見た。


「彼は、愛を理由に、私たちを自由にした。私は、その愛の証明のために戦う。そして、あなたは、運命の解放者として、全てを導く。私たち二人の非合理性こそが、カミの論理に対する最終兵器です」


新たな誓い

リリアーナ女王は、カイの言葉に力強く頷いた。


「そうね。もう誰も、運命の犠牲にはさせない。クロード王子が命を懸けて守りたかったのは、私たち皆の、自由な未来だもの」


二人は、静かに馬に跨った。旅の途中で、アザトースの論理的な監視を避けるため、彼女たちは最も危険な、そして最も情報が少ない旧時代のルートを選ぶ。

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