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05話 試し撃ち

俺は苦労の果てに(そんなに苦労はしてないが)魔法を習得した。その魔法の名は『火炎魔法』。

火属性の中では中堅に位置する魔法である。今回はその試し撃ちをしたい、と思っている。


最初は何もない所で撃とうと思っていたが、やっぱり目標があった方が楽しそうだしということで、俺は今、魔物の生息域に来ている。


そう、魔物で試し撃ちをしようという魂胆だ。でも、全然魔物に会わないんだよなー。


本当にいるのかな?この世界に来てまだ魔物は数回しか見ていない。しかも全部弱そうなやつ。


ゲームに出てくるような強そうな魔物とはいまだに巡り合っていない。あと、魔人は一回も見た事がない。


そんな事より魔物を早く探そう。さっきから、ちょくちょく魔力探査を発動しているけどまだ見つからない。


そして使いすぎて脳が焼け切れそうだ。あ、やっと大きな魔力反応を見つけた。よし、そこに向かおう。


俺は小さな根っこを足のように使い森の中を走り抜いた!!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


そして俺は魔物を見つけた。それはとても大きいクマみたいだった。


『あれは”ジャイアントベアー”の亜種ですね』


チョッピーが解説する。なるほどジャイアントべアーの、、、


ん?その魔物ギルドのクエストで載っていた。


確かギルドの討伐クエストで難易度がBランクだったような。俺、本当に勝てるのか?


万一勝てなかったら、、、くそ、やるしかない。俺は覚悟を決め魔物に近づこうとする。


しかし俺が魔物に近づこうとした矢先、俺の体が激しく光った。そう、これはレベルアップだ。


え、こんな所でレベルアップ!?これじゃ魔物にバレちゃう?


俺のすぐ上にクマが口を開けてこちらを見ていた。俺はその瞬間力強く走り出した。ああ、これやばい。


死んじゃうかも。マズイ!!くそー!!俺は全速力で森の中を走る。しかし相手の方が圧倒的に速い。


もうこうなったら魔法を使うしかない!!俺は覚悟を決めた。


そして俺は詠唱する。えーと確か呪文は


「夜を覆う闇 それを照らす一筋の光 それは希望の一撃 それこそは闇を祓う極光 神の怒りに全てを焼き付かされ灰塵とかせ ”ファイヤーフォール”!!」


そして魔物の目の前を眩い光の炎の壁が覆った。その壁が魔物の四方八方に出現し魔物を灰塵となるまでその炎が燃え続けた。


そしてその炎は俺のことも燃やした。


アチー!!アチー!!くっそ!!自分が植物だということを忘れてた。燃えやすいんだった!!


くそ、イタタ。でも魔物は倒せたしヨシとするか。


それより、俺、レベル上がったから、早速種族変換使ってみよう。


『種族変換!!』


俺がそう言うと(心で)、またしても俺の体は白く眩い光に覆われた


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


そして俺が目を開けたら、俺はコケになっていた。ついにここまで来た。後少しでやっと植物から脱却できる。


でもコケって。しかも一時的に歩行スキルが使えなくなった。コケはナメクジみたいに移動するらしい。


こんな事なら、スキル使わなければ良かった。でもその辺の魔物とは戦えるという事が証明できたしよしとするか。


でも、あの詠唱は少し恥ずかしかったな。


『そうですか、そうですか、』


『え?なに!チョッピー!?もしかして俺の心の声、聴こえてたの?』


『いえいえ、全く。ですが詠唱の事は心配しなくていいですよ。』


『やっぱり聴こえてるじゃないか!!』


こいつ最近キャラが変わったぐらい馴れ馴れしい。


『いえ、聴こえてないですが、詠唱のことに関しては問題ないです。そう、スキル 詠唱破棄を取得できたので大丈夫ですよ。』


『つまり、今度からあの恥ずかしい詠唱はしなくていいってことか?』


『そういうことです。良かったですね』


チョッピーが自信満々に言う。こいつやはり起動したばかりの頃と比べるとやっぱり馴れ馴れしい。


やはりこいつ、自我ができてるんじゃ、、、


そしてたらチョッピーが急に緊迫した声で俺に報告する。


『右前の方向から大きな魔力を持つ生物がこちらに急接近しています!!あ、接触します!!』


俺は倒木の影に隠れる。それは先ほど倒した魔物とは比べ物にならないサイズをした魔物だった。


いや、デカすぎない?とても鋭い眼光でこのゴリラみたいな魔物が俺を睨んでくる。


もしかして俺の正体バレてる?


そして、ゴリラみたいな奴が右腕を俺に振り下ろしてきた。本来なら不可避の一撃。


しかし今の俺はコケだ。直撃したかに見えた。俺は痛くも痒くもない。


直撃したように見えて、本当は直撃していない。当たる直前に避けたのだ。でも当たったとしてもそんなに痛くはなさそう。


みんなも考えてみればわかる。植物を殴ったとしても、せいぜい吹き飛ぶくらいだ。


多分そんなにダメージは入っていない。つまり当たっても大丈夫なのかな、でも俺は念のため避けた。


別に痛かったら嫌だとかそう言う理由ではない。断じて。何かが起こるかもしれないかだ。


そして俺はどんどんこのゴリラ?の攻撃を避けていく。当たらない、当たらない、当たらない!!


ふ、こうやって格の違いを見せつけてやるのだ。俺はコケだけど。よしではそれそろ決着をつけようとするか、


『うお!』


心の中で俺は叫んだ。俺にゴリラの攻撃が直撃したのだ。ダメージはないと思っていたが普通にあった。


結構今のでダメージが入った。うう、殴られた箇所が痺れる。


『チョッピーダメージはどのくらい?』


『ダメージは小さいですが少し行動・回避に支障が出ます。』


『そうか、、、』


くそ油断した。調子に乗ってしまったのだ。ダメージが入り少し動きずらい。


こいつの攻撃でのダメージは着実に入っている。このままではマズイ。


俺はこれ以上攻撃が当たらないように集中して避けていく。前世から避けるのは得意なのだ。

まさかこんな所で功を奏すとは。人生何があるかわからに物だ。


そんな事よりこれをこのまま続けると俺が不利になるだけだ。


どうにかして攻撃したいのだが、魔法を発動させるにしても、少し魔力を練る為に集中する時間がいる。


このままでは本当にこのゴリラに殺されてしまう。


俺は考えた、考えた、そして思いついた。


そうだこれなら、魔力を練る時間を稼げる!!


そして俺はその考えを行動に移した。

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