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EDEN  狂気と裏切りの楽園  作者: スルメ串 クロベ〜
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40.油断の代償

吹き飛んだ怪物は動かない…今のうちに…


「真壁さん、あいつまだ生きてると思う。頭を吹き飛ばして、それで殺せるから。…男子の方もそうしてあげて…」

「…わかった後はまかせろ。お前はそこを動くなよ?」

「うん……っゲホ!ゴホ!ぅ!おえ…」


…だめだ……立ってられない…。あたしは地面に倒れ込んだ。

気持ち悪い…頭の中で世界が回っているように感じる…。

ここにいろって言われたけど、むしろ動けない…もう痛みどころか…寒さも感じない…目の前が暗くなる。


……………!寝る…な!まだ、だめ!

…気を失うのはまだ早い…。男子の方も怪物になるかもしれない…その時はさっきと同じことをしないと。

そう思って真壁さんの方をみると、


「……ぅ…ぐぅ!……ガアアアァ!!…」

「…え……?!まか…べ…さん!」

「!なっ!クソ、もうかよ!」


さっきまで寝ていたはずの男子が動き出していた。

怪物よりも先に、男子の方を優先するべきだった…!

怪物の方に向かっていた真壁さんは、組みつかれて動けなくなっている。


…っ!寝てる場合…じゃ…ない!真壁さんを助けないと!

けど、もう起き上がる体力も残ってない…。でも死なせたくない!

……お願い…もう1人のあたし。あの人を助けて…!あたしじゃ助けられない!だから!


…………………起き上がれないならここから狙えばいい。それだけのこと。

私は、寝そべった状態で拳銃を構える。…男は後ろから組み付いているから狙いやすい。

ただ貫通する危険性も考慮して、狙う必要がある。


私は冷静に狙いをつけて引き金を引く。

放った弾丸は、男の右太ももを貫く。痛みで緩んだのか、その隙に真壁さんが離れる。

離れた今なら…私はもう一度狙いをつけ、撃つ。

弾丸が頭を貫き、脳髄をぶちまけ弾け飛ぶ…。


これでいいでしょ?……し………









……………?!


「うぐ!おえええええ!!ゲホ!ゴホ!ぐぅ…!」


込み上げた吐き気を抑えきれず、嘔吐する。

…また意識が飛んでた?…真壁さんは?!


「まか…べ…さん!無事…で…すか?!」


叫ぶように名前を呼び、安否を確認する。


「…ああ!助かった!悪い油断した!すぐに済ませるから後は寝てろ!」


腕の感覚がない…ああ、撃ったのね…おかげで腕の感覚がないや…

ああ…よかった……ありがとう…もう1人のあたし……

………………………。


「…ろ…し……みし…!」


?誰かが呼んでる…真壁さん?

……動けない……もう寝てていいって言ってたのに……。

ふと体が浮き上がるのを感じる。それと同時に、地面が揺れ動く。

少しだけど、意識が戻ってくる。…あたしはゆっくりと目を開ける。


…夢を見てるんだろうか…ぼやける視界その先に見えるそれは…

あたしの視線の先にいるそいつは…、


「ガァアアアアアアアアア!!!」


大きくて黒い、2つ頭の巨大な犬が見えるのだから…

そこであたしの意識は途絶えた。








side:真壁 龍之介

クソ!どうしてこうなった!

俺は、神代を抱えながら走る。背後にいる怪物から逃げるために。

正直油断してた。男の方を神代が始末してくれたから、それで終わりだと思っていた…

だから俺は神代を安全な場所に運ぶために、怪物たちの死体から目を離した。

…なんであの時、ちゃんと怪物が死んでるか確認しなかった!あの時の俺をぶん殴りたい!

気づいた時には手遅れだった…蛇頭の怪物が、男の死体を食ったと思ったら体が膨れ上がった。

すぐに神代を抱え上げ、走った。…後ろから咆哮が聞こえる…

まずい、まずい、まずい!どうする?!近くの従業員室に逃げ込むか?!


いや!あの巨体だ!扉を壊してくる可能性だってある!

じゃあどうする?!…………クソ!俺はこいつに守ってもらってばっかじゃねえか!

………やるしかねえ!ここでふんばらなきゃ、神代を守ってやれるのは俺しかいねえ!


神代近くの店に下ろして俺は銃を構える。

まだ距離はある。

…神代が言っていた。狼は銃弾を弾いていたと…確かめとく必要がある。

ライフルを構えて、撃つ!……背中から血が出てる?

つまり効く!なら後は撃ちまくるだけだ!


「ガァアアアアアアアアア!!!!!」

「っ!うるせえ!黙って死ね!」


ライフルを撃つ…何発か撃った時に弾が切れる。

変えの弾はあるが、鞄の中だ…。急いで鞄を下ろして、弾を取り出す。

その間に…足音が近づいてくる……

っ!…手が震えて…クソ!ビビってんじゃねえ!

震える手で、装填を完了し構える………っ!近い!

さっきまで、50メートル以上離れてたのに…!クソ!

とにかく撃ちまくった…ただ、さっきまでと違って当たらない…

クソ!クソ!クソオオオオ!当たれ!当たれよ!

カチリ…そう音がなる…弾切れだ。

…その間にも距離が近くなっていく…俺は………俺は!まだ諦めねえ!

ライフルを放り、ショットガンに持ち変える。

射程は短いけどこいつなら外さない…!ぶち殺してやる!


「ワオオオオオオオオ!!!」

「っ!…あ、ああ…」


すぐそこに迫っている怪物を見て…愕然とした…

だめだ…あんなやつに勝てない…!

逃げないと…にげ……


寝ている神代が視界に入った…

…今何しようとした?…俺は何してんだ?

情けね!こんな自分に腹が立つ!

神代はあんな怪物でも1人でなんとかしてた!それなのに俺は逃げる?ふざけんな!

ぜってえ死なせねえ!神代は俺が守るって決めただろ!


銃を構えて狼が射程に入るのを待つ…大丈夫だ…俺は!絶対にやれる!


「め、目を閉じてください!」


背後から声がした…

誰だ?どうする?振り返って確認…信じるか?……信じるぜ!

目を閉じ腕で覆う…瞬間凄まじい光が目の前で弾けた。

…なんだ…?いやそんなことはどうでもいい!それよりも!今が好機!

近づいてショットガンを撃ちまくる…全てを頭に撃ち込む!


「グゥ…グオオ……!」

「クソ!しぶてえな!……前にお前に似たやつがいたが、お前も同じ目に合わせてやるよ!」


鞄の中から手榴弾を取り出してピンを抜く。そのまま怪物めがけて投げる。

すぐに振り返る。そこには…学生服を着た女子がいた。


「そこの店に飛び込め!」

「は、はい!」


神代を抱えて、近くの店に飛び込む。

瞬間背後から爆発音と衝撃が伝わってくる。…怪物の方向よりうるせえな…

……煙が収まるのを待って、確認する。

怪物は、上半身が吹き飛んで動かなくなっていた…。

…はは…やったぜ、神代…俺お前を守ってやれたよ…


「あ、あの……」

「ん?ああ、さっきは助かった…俺は真壁 龍之介。そっちで寝てるのは」

「神代さん…ですよね?知ってます…。」

「ん?知り合いなのか?…悪いけど名前を聞いてもいいか?」

「はい…わたしは……」


40話…40話!頑張った!これからも頑張ります!

感想コメント、評価、いいねお待ちしております。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 気づけばあっという間に40話の大台行きましたね… そして危機も乗り越え新たなメンバー追加と 結ちゃんはだんだん体調悪化して遂に嘔吐して気絶したけど大丈夫かな…あと今の結ちゃん顔とかゲロ塗れ…
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