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EDEN  狂気と裏切りの楽園  作者: スルメ串 クロベ〜
24/126

24.疑心

足元にはついこの前まで、普通に会話していた人。もしかしたらここの連れて来られる前は…友達だったのかもしれない。

そんな人をあたしは殺した。…………これで三度目。

一度目は、自分の意思じゃなかった。

二度目は、自分の身代わりをさせてしまった。

三度目は、…自分の意思で殺した。

あたしはもう立ち止まることはできない。あたしは自分の意思で人を殺した。この事を一生忘れない。

…いつかあたしも殺してきた人達と同じ目に遭うことになると思うから。








雪原さんに近づき怪我の状態を見る。…傷はそこまで深くはないみたい。

あたしは手持ちのタオルで止血をする。

声を掛けたり、ゆすったりしてみたけど目を覚さない。…呼吸はしてるから生きてはいる。


そういえば今何時?……PM7:47…そろそろ時間も気にしないと…

ひとまずおぶって移動しよう。ここに残していくわけにも行かないから。

…後やっておくことがある。

あたしは石塚くんに近づき鉈と手榴弾を持っていく。

それからGフォンを確認する。…まだ操作できる。


………ずっと気になっていたことがある。急いでメールを確認する。

メールを開くとほとんどがあたしの送ったメール。それと運営からのメール。

運営のメールを開いていく、あたしに届いたメールと同じものみたいだ。

……………あれ?石塚くんが言っていたメールがない?


どうして?あの時彼はメールで1階にカードキーがあるって言っていた。

もしかして削除したとか…いやそんな必要がない。ということは…最初から届いてなかった?

…思えば、今日会った時から様子がおかしかった。もしかしたらありもしないメールを見たのかもしれない…

それにあたしに向かって言った言葉。【笑っている】…あの言葉前にも言われたことがある。

1日目に会った男の人。彼にもそう言われた。

思えば…あの時の彼も様子がおかしかった。………でも理由がわからない。いろいろ考えているとGフォンが動かなくなった。

これ以上考えてもしょうがない、今は置いておこう。とにかく雪原さんを安全なところに移動させないと。







あたしが最初に使ったセーフルームに来てみたけど、雪原さん昨日はここを使ったみたい。

広間のところが近いからそこに行ってみることにした。

雪原さんはまだ目を覚さない。多分脳震盪だと思う、何事もなければいいけど…

それと食料を探しておかないと、手持ちが後少ししかない。缶詰を全部使ったのは勿体無かったかもしれない。

フードコートに移動するため、隣接している本屋を通る。

この辺りはまだ探してないから少し探してみようかな。壁際のレジスペース内に雪原さんを降ろす、ここなら見つからないと思う。

壁に扉がついていたけど先に店内から調べることにした。

この本屋、棚はたくさんあるけど本が少ない。ほとんどの棚が隙間だらけになっている。

本以外に文房具も置いてある。カッターとかハサミを持って行った方が…うーん使わないかな。

あっでも画鋲はいいかもしれない。怪物のほとんどが素足だったから少しは効果があるかも。いくつか鞄に詰めておく。

他には…使えそうなものはないかな。そう思いながら、ガラスケースに置いてある商品を見る。

………万年筆って結構するんだ…1本20万円って…。まあもっと安いのもあるよね?こんな高いの普段使える人はすごいと思う。

そんな事をしてると、


「う…ん…ここは…」


雪原さんが起きた。

…そういえばどう説明するか考えてなかった。ありのまま話したほうが…ってそういえば昨日のことどうなったんだろう。

石塚くんがあの状態だと説明されてないよね…ということはあたしが麻倉くんを殺したと思われてるかもしれない。…間違ってないけど。


「起きた?大丈夫?痛いところとかない?」

「?!か…神代…さん?…生きて…いたんですね…」

「あ〜うん、まあね。それよりも雪原さんは?どこか痛いところとかない?」

「え…あ…はい……これ手当てしてくれてんですか?」

「タオルで止血しただけだから大したことじゃないよ。うん、大丈夫みたいだね。よかった…」

「なんで……」

「え?」


あたしを見る雪原さんの表情…怯えているような、助けを求めてるような、いろいろな感情が入り混じった顔をしていた。

これは…どうしようかな…やっぱり怖がられてるのかもしれない。

…今は一緒にいない方がいいのかな…早くセーフルーム送り届けよう。


「え〜とごめんね?やっぱりあたしのこと怖いよね…もう少しだけ我慢してもらえるかな?近くのセーフルームまで送るから。」

「……………………」

「えっと………それもしない方がいいかな?」

「…聞いてもいいですか?」

「うん?なに?」

「……石塚くんは…どう…したんですか…?」

「…………どう説明したらいいかな…その…」

「また…殺したんですか…?」

「それは……」


否定できない。

…ここは正直に話そう。嘘をつくことはしたくない。

そう思っていると、


「…わかりました…………もう…一つ……聞いてもいいですか?」

「うん…どんなことでも正直に答えるよ。」

「………どうして………わた……っ!」

「!えっ、ちょ………」


いきなり抱きつかれた。ちょっと想定外のことでどうしたら…。

逃げられたり、叩かれたりするかなとは思ってたけど抱きつかれるとは思ってなかっ!


?一瞬だったけど首の後ろに何か…っ!……なに……なんだか………眠く………。

雪原さん…右手に持っているそれは………な…に……?


「……ゆき……は…ら…さん……」

「っ!わたしは…なに…して……!」


だめ……もう………目を開けて……られな………





あたしが最後に見たのは涙を流しながら何かを言っている雪原さんの姿だった…

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