7話 死線
「死ねええええええええ」
なんてことはない、50kgの岩と体重70kgの俺
、合わせて120kgによる質量攻撃だ
これで死んでくれと思いながら奴の顔めがけて岩を振り下ろすーー
直前、奴は避けようと身体を捻る
マズイ!
が止まれない
グシャッ
鈍い音と着地の衝撃が俺を襲う
い、痛ってえええええええ!
『油断するな!』
直ぐに俺は奴を確認する
岩は奴の左肩付近に突き刺さっていた
「グギャアアアアアア!」
クソッ死んでない!
奴は俺を睨みつけ、右腕を振りかぶるーー
咄嗟に横に飛ぶ、
俺のいたところに奴の右腕が振り下ろされる
ドンッ
という、凄まじい音
奴は左肩からダラダラと血を流しながらなお、俺を殺そうとしている
そう理解った途端、また恐怖が込み上げ、手が足が口が震え、呼吸は浅く、心臓の鼓動が早くなる
『狼狽えるな!』
だが、俺は動けなかった、再度横に振られた奴の右腕が、俺の左腕に直撃する
メキャッ
嫌な音がして俺の視界はブレ、身体は吹っ飛ばされる
「あっがっ!」
地面を転がりながら10m程吹き飛ばされる
意識が飛びそうだ、
『直ぐに立て!来るぞ!』
リアスの声が遠く感じる
あーーーーー死にたくねえ
里美、翔太の顔が浮かぶ
同時に、心が酷く冷えた感覚を感じる
ーー殺さなきゃ死ぬーー
おもむろに右手で近くにあった石を掴む
足はーー
まだ動く!
ーーなら殺せるーー
「うおおおおおおおお!」
俺は奴の動かない左腕側を意識しながら奴に突っ込む
「しいぃねええええええぇ」
奴の顔面めがけ、右手で握りしめた石で殴る
「ギャッ」
奴と目が合った
初めて奴の瞳に怯えを感じた
だが、
「もう遅い」
俺は奴の左腕側を意識して回り込みながら何度も奴の顔面を殴る
奴の左目は潰れ、殴った感触がだんだんと柔らかくなるのを感じる
グシャッブシュッドチュッ
『もういい』
まだだ!
何度も殴る
『もう死んでいる』
殴るのに疲れてやっと俺は殴れなくなる
『よくやった。お前は恩寵士の資格を見せた』
リアスのその声は何故かとてもよく聞こえたーー




