55話 仲間
壊れた宿屋には戻れないので
そのまま、教会の一室を借りた
宿屋の人達は大丈夫なんだろうか、、、
俺にできる事はないが
『アンスではよくある事だ』
フォローになってねえよ
『そうではない、人間にとって魔物とは、、、そうだな貴様の世界での災害と同じだ』
地震とか、雷とか?
『そうだ』
天候や災害に喧嘩を売る人間はいない
逃げ惑い、隠れ、祈るだけ
神話の通りって事か
『そうだ』
どーも、納得はいかないけどな
いや、俺もリアスがいなかったら、、、
琴音は、、、
ーー恩寵ーー
か
ドアがノックされる
「次郎」
「いるよーどうぞー」
「話があるの」
戦争のことかな?
力技というか、無理矢理だったしな、、、
「いいよ」
「その、考えたんだけど」
「今の私が次郎にあげられるもの」
はい?
い、いやいや、そーゆー想像はしてませんよ?
決してしてませんとも
「な、ナニですか?」
「私は守られてばかりで次郎を守ってあげられない。支えてもあげられていない。」
あ、真面目なやつやねこれは。
琴音は、真っ直ぐ真剣な眼差しで、俺を見つめる
「でも、次郎だって弱い部分のある人間なんだって」
あーあれか宿屋での、、、
「その、いつも飄々としてて、でも決めるところは決めて、魔物とかも簡単にやっつけちゃうし、その、、、ま、守ってくれたり、だ、大事にしてくれたり」
あれ?やっぱナニの話??
「でも、次郎はやっぱり弱い人間なんだって」
2回目だ
「だから、今の私が次郎にしてあげられるものってなにか無いか考えたんだけど、、、」
ご、ゴクリ
「私はこれから、例え何があっても次郎の味方です」
「例えアンスの世界中の人が次郎の敵になっても、私は裏切りません」
「例え次郎が誰からも理解されなくても、私は次郎に寄り添います」
「例えどんな苦悩や苦痛や苦労が次郎を襲っても、必ず私がなんとかします、できなくてもなんとかします」
「そして」
「例え何があっても、今言った事を覆しません」
涙が出てきた、止まらない
いや、止めなくていいか
「ああ、俺も誓うよ」
『フッ』
こうして、俺にアンスに来て初めての仲間ができたーー




