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迷子のおじさん  作者: イオン
1章 異世界アンス
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1話 山田次郎の日常


2027年8月6日


山田次郎、45歳。

170cm、70kg ごく普通の中年である


一軒家に

妻の里美38歳と息子の翔太10歳と三人で暮らす、ごくごく普通のサラリーマン。


俺は特別な才能に恵まれているわけではない。

大きな夢があるわけでもないし、人生を変えるような野望があるわけでもない。


里美とは長く一緒に暮らし、翔太の成長を眺めながら、毎日をそれなりに幸せに過ごしている。


良くも悪くも、ありふれた平凡な人生。



スマホには連日の猛暑を伝えるニュースが並んでいた。


今年の夏も殺人的な暑さ――


そんな見出しを眺めながら、20年後には俺も溶けてなくなるんじゃないか、なんてくだらないことを考える。

その下には、世界人口が84億人を突破したというニュースも出ていた。


スマホを閉じ、里美に告げた


「じゃあ、ちょっと行ってくるよ」


「ついでに牛乳とトイレットペーパー買ってきてね〜」


「へぇーい」


短いやり取りを終え、翔太の誕生日プレゼントを買いに出かけた。


最寄りの家電量販店、Cs電器カーズでんきへ到着した。


ゲーム機コーナーを探しながら歩く。


店内は空調が効いていて天国のようだ。


お、あったあった、さて値段は、、、




そして俺は考えるのをやめた




数秒フリーズしたが、最近のゲーム機はこんなに高いのね、、、


手持ちの現金じゃ足りない事を思い出し、まずはATMへ


ちょうど曲がり角のところで死角となっていたのか気づくのが遅れた


「きゃっ」


「あ!すいません!」


咄嗟にかわそうとするが、悲しいかなおじさんの身体は言うことを聞かず足がもつれ


転ぶ瞬間ーー


マンホールほどの大きさの海のような青い穴が見えた


手をつこうとするが、あるはずの硬い床の感触はなく、突然、身体が浮いたーー


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