167話 想定される未来
「穴を塞ぐ」か、、、
そう考えつつシルオールの近くまで行く
うん。居る。同じ場所だ
移動はしないみたいだ。
できないのか、まだしてないのかはわからないけど、、、
相変わらず同じ体勢のまま胸からは存在力が溢れている
やっぱり最後に見た時よりも増えてるように感じる
そして、ボトリボトリと魔物も降ってきている
シルオールの本体が持つ存在力は相変わらず途轍もなく巨大だ
うーん、、、もう少し近づいてみるか?
そう思い、少しだけ距離を詰めてみる
ヒュッ
!っとぉ!
触手をギリギリで躱す
あ、危ねぇ、、、
直ぐに俺は距離を取る
やっぱり近づくのは難しいな
、、、街の方向の魔物を狩りながら帰るか
そう思い、なるべく低空で飛び、目につく魔物を狩りながら帰った
森にも魔物は大量にいて、時間が経てば経つほどやばくなりそうなのは間違いなさそうだと感じる
、、、え?
アンスマジで滅ぶんじゃないか?これ
帰って直ぐに琴音に見てきた状況を説明する
「シィルちゃんは変わらず、漏れてる存在力?が増えて魔物が増えているのね」
「ああ、シルオールの近くは特に多い」
「魔玉槍でどうにかなる数じゃ無いと思う」
「そう、、、」
2人でしばし考えるが、良い案は浮かばない
「と、とりあえず私は今の話を街の人に伝えるね!」
「あ、ああ、頼む」
俺は、、、どうしようかな。
戻って魔物を狩りにいくか?
応急処置にはなるだろうけど
俺でも捌けなくなるほど魔物が溢れたら、、、
そこへ声がかかる
「ジロー!ーーーー」
ん?この声は、、、
振り返ると、糸目の男が少し焦った様子で俺に近づいていた
「ラングレン!」
「ーーーーー、ジロー!」
ああっクソっ何言ってるのかわからねえ!
「ラングレン!その、今は俺言葉が分からなくなっているんだ!」
俺はなんとか状況を伝えようとするが、、、
ラングレンは困惑した顔で俺を見ている
ああ!もうっ!
今は、こんな事をしている場合じゃ、、、
いや、落ち着け
俺は、少し息を吐き、琴音が向かった方向を指差しながらラングレンに向けて
「琴音、琴音、琴音」
と何度も言う
ラングレンは何かを察してくれたらしく頷いてそっち向かっていき、俺もラングレンと一緒にそっちへ向かう
すまん、琴音
琴音が通訳してくれ、ラングレンにも状況が共有される
時折、リアスや、シルオールの単語が聞き取れるので、理解はしてくれたと思う
顔は終始驚いていたな。
まぁ、まだ魔物がここユビキリまできているわけじゃないからな
いくら来るぞと伝えても半信半疑だろう
そして、、、
「次郎、ラングレンさんが自分はどうしたらいいか?って」
え?俺が指示するの?
うーん、、、
街の人の避難誘導と、、、
街の防衛をどうするか?か
「まずは街の人の避難誘導をラングレンに頼んで欲しい」
「わかったわ」
そう言って琴音はラングレンに伝えてくれる
「ーーーーー」
ラングレンは俺に向かって頷きを返してくれるので
俺も頷きで返す
「それと、避難が終わったら、防衛をどうするのか街の人と相談して欲しい、街は放棄するのか、防壁で時間稼ぎするのかとかを」
「任せて」
「ーーーーーーーー」
その言葉聞いてラングレンは少し考え、
「ユビキリーーーーーーーージロー、シルオールーーーー」
何かを琴音に言いそのまま真剣な顔で俺に向かう
「その、ユビキリは私に任せろ、ジローはシルオールを頼む。と」
ラングレン、、、
こいつは、恩寵を失ってなお、、、
俺は胸が熱くなるのを感じながらラングレンに手を出す
ラングレンも意図に気づいて手を握り返してくる
そして、
「ああ、任せろ」
そう言った




