134話 冷めるおじさん
それから俺は何の答えも出せないまま更に1ヶ月が過ぎた
琴音は表面的には元気を取り戻し、可能な限り明るく振る舞ってくれている
料理に洗濯に掃除、、、何かを忘れる為にか
精力的にこなしている
守らなきゃ、、、な
琴音だけは、、、必ず
キョーセイ王国はドンガッチンを倒してからはまだ、、、動いていない
ハーク帝国も沈黙したままだ
今はまだ、、、平和だった。
そしてーー
アンスはそれを許してはくれなかった
玄関のドアがドンドンッ!と叩かれる
「ジロー様!恩寵士様!」
「は、はい!魔物ですか?」
「キョーセイ王国の、、、カンツーのトッツから、、、」
「宣戦布告が届いています!」
宣戦布告、、、俺に?
いや、イダテンに、、、か、、、
俺は半ば呆然とその声を聞く
そうか、、、来るのか、、、
俺を、、、殺しに
イダテンを、、、奪いに
俺が死んだら、、、どうなるのかな?
俺は帰れるのか?地球に
里美、翔太、、、琴音、、、
スゥーーーっと
心が冷えていく
うん。
殺そう。
考えるのはもう疲れた。
俺は冷静な声で返事を返す
「場所と時間はどこですか?」
「ジロー様!その、、、行かれるので?」
「はい、一般兵は入りません。」
「1人で行って来ます」
「お、お一人で?」
「大丈夫です。任せてください。」
「もし、僕が死んだら、、、」
「死んだら、琴音の事を、頼みますね」
「あ、こういう場合、遺書とか書いとかないとですかね?参ったなー」
「まぁ、ミリアにでも出しておくか」
うん。その時は教会に預かってもらおう。
俺は淡々とミリアへの手紙を書いてもらう。
そーいや、文字は書けないんだよなー
まぁいいか。どーでも。
「俺が死んだらソレ、ミリアに出しといて下さい。」
それだけ言って、その場をあとにする。
そして、数日後、戦場へと、琴音には伝えなかった。心配させちゃうしね。
入り口で騒いでた人は勘違いだって伝えといた。
ほんの少し不信感を感じたかもだけど、言えないさ。
場所はイダテンから最も南の街から更に南へ1kmほど
戦争ってもそこは街を攻めるとかはしないんだな
まぁ、奪った後も考えてるのか。
知らんけど。
それで?
キョーセイ王国のカンツー?だっけ?
トッツーだったか?
その軍勢が見える。
前に立ってるのは恩寵士だろうなたぶん。
そのすぐ後ろに30人ぐらいか?棒の先に丸い、、、魔玉槍だな。
はぁ、準備万端って感じだなー
前々から準備してたのか。
、、、俺を殺す為に。
「それじゃあ、、、」
リアス頼むわ。
『本当に、、、良いのだな?』
うん。戦闘員は全員殺してね。
『、、、ああ』




