仲直り
ガララッ
「涼風は居るか!?」
「鷹咲君?涼風さんは居ないけど…何かあったの?」
涼風の元に行こうと1年D組の教室まで走ってきたが、そこに涼風は居なかった。
「ちょっと色々あってな、今探してるんだ!」
「そうなんだ。大事そうだから私も探すの手伝うよ!見つかったら連絡するから!」
「ありがとう!えっと…。」
「私は三浦舞保。三浦でいいよ。」
「ありがとう三浦、今度お礼する!」
そう言ってクラスメイトの三浦と別行動をし、お互い涼風を探しに教室を出た。
私は今、とても悲しい気持ちになっていた。
隣の席の鷹咲君にデートを持ちかけたが、勉強が忙しいらしく断られてしまった。
悔しい。ただただ悔しい。
まさかデートを断られるなんて思ってなかった。
「鷹咲君、私のことあまりよく思ってないのかな…?」
私の心には負の感情しか湧いてこない。それほどまでにショックだったから。
デートに行けたら少しだけでも恋に発展できると思ったから。
「ぐすっ…。私、これからどんな顔して鷹咲君に会えばいいんだろう。」
ガチャ
「え?」
「あ!涼風さん!」
屋上のドアが開いた音で振り返ると、恐らくクラスメイトの女子がいた。
「どうしたの?私に用?」
一瞬鷹咲君が来たのかとも思ったけど、違ったようだ。
「鷹咲君が探してたから手伝ってたの!今連絡するからあと少しで鷹咲君も来るよ。」
「そうだったんだ。ちなみに貴女の名前は?」
「あ、私は三浦舞保!舞保って呼んで!」
「分かった、私は分かるかも知らないけど、涼風天海。天ちゃんでも、天海でも、呼び方はなんでもいいよ。」
「りょ〜か〜い!天ちゃん、これからよろしくね!」
何故か友達が増えた。まあこれもなにかの縁だと思って大切にしよう。
「ちなみに鷹咲君ってなんで天ちゃんを探してたの?」
「あ〜。ちょっと色々あって…。」
そうして、鷹咲君を待っている間に、事の顛末をあらかた説明した。
「うーん。私でも同じことをしてると思うけど、多分鷹咲君も色々あるんでしょ?色々聞いてからまた誘ってみればいいんじゃない?」
「また誘っても断られるかもしれないし…。」
「大丈夫だって、自分を信じよ?」
「そうだよね。私も悪かったし、また誘ってみる!」
そんな話をしているとき、
ガチャ
俺は三浦からの連絡を受け、真反対にある旧校舎から急いで新校舎の屋上に向かった。
そして屋上のドアを開けたとき、そこには2人がいた。
「涼風!三浦!」
「待ってたよ〜鷹咲君!」
「鷹咲君…。」
「三浦、すまないが涼風と2人きりにさせてくれないか?」
「涼風さんから大体は聞いてるから全然大丈夫だよ〜。お互い頑張って、昼休みが終わるまでに話は終わらせるんだよ?ちなみにあと15分ね。」
「ありがとな、またあとでこの話はするよ。」
「三浦さん、本当にありがとうね。」
「いいのいいの!じゃあね!」
バタン
そうして三浦の姿がドアの奥に消えたあと、
俺たちは2人きりになった。
「さっきはごめん。自分の都合だけで涼風の誘いを断ったこと、申し訳ないと思ってる。そして、これから言うことも自分勝手なことだと承知で言うよ。さっきの誘い、了承していいか?」
「…。」
さっきのことについて謝ると共に、我儘を伝えると、涼風は下を向いて押し黙った。しかし、その頬からは線をなぞるように次々と雫が流れて、地面に落ちていた。
「私だって…悪かったから…ごめんね…。だからさ、いいよ…今回は特別にデートしてあげる…。」
顔を上げて、涙で濡れている顔のまま俺の言葉に頷いた。
「ありがとう。今後はこんなことが起きないように気をつけるよ。あと、もう昼休みも終わりそうだから教室に戻ろう。」
「うん。」
そうして俺と涼風は仲直りをしたので、屋上のドアを開けたのだが…。
「あ。」
「「え?」」
ドアを開けると、中から三浦が倒れてきた。
「教室に戻ってたんじゃなかったのか?」
「ごめんね。ちゃんと仲直りできるか不安で、ここで聞いてたの。」
「まあ後で話は聞くから、とりあえず教室戻るぞ。」
「そうだね〜、そうしよ。」
こうして、短いようで長い昼休みは終わり、5時限目が終わったのだった。
〇〇さんと〇〇君のこんなストーリーが見たい!
などの要望がありましたら、番外編として書こうと思います。
ぜひご意見ご感想をお聞かせください。




