オムライス
「作り終わったから運ぶぞ。」
5分程度歌乃ちゃんと話していると、どうやら料理ができたらしい。
果たして何が出てくるのか。
寿司とかだったら面白いんだけど。
コト
白く平らなお皿に乗せられていたのは、良く動画とかで流れてくるような、自分でナイフを使ってパッカンするタイプのオムライスが出てきた。
「自信があるやつって言ったけど、流石にシェフすぎるよ。鷹咲ってやっぱすごいね。」
「ほんとだよ。私の彼氏として誇らしいけど、私が見劣りしちゃうんだから。」
「まあまあ、話し合いはそこまでにしてくれ。自信作が冷めちまうよ。」
「なんか口調変わってない?気のせい?」
「確かに変わってるかも。鷹咲君…もしかして、褒められて照れてるんじゃない?」
「え!?鷹咲ったら可愛いとこあるじゃん!」
「うるせぇ!早く食え!」
余りにもしつこくいじったから鷹咲君がソファに置いてあったクッションに顔をうずめてしまった。
それ本来ヒロインの私がやるやつじゃない?
なんていうメタいことを思いつつ、目の前のオムライスに向き合う。
「ちゃんと中はとろとろなのかな?」
おもむろにナイフを持ってオムレツを切り開いた。
すると、やっぱり思った通りのあのとろっとした感じになった。
鷹咲君がオムライス作るの上手すぎて、もはや面白くなってきた。
「鷹咲さ、提案があるんだけど。」
突然、歌乃ちゃんが口を開いた。
「どうした?」
「店開かない?」
しょうもなさ過ぎてもはや笑えない。
「うーん、無理かも。勉強忙しいんだよね。」
「そっか〜。割と良い提案だと思ったんだけどな。」
「どこが?」
「え〜そんな冷たくしないで〜!天ちゃんに言いつけちゃうぞ♡」
「○ね。」
ショックで歌乃ちゃんが倒れてしまった。
まあツッコミしてたら折角の手料理が冷めてしまうので、見なかったフリをしてオムライスを食べ始めた。
「…美味しい。」
なんでこんな鷹咲君は料理が上手いのか。
最近の男子高校生って料理出来ないから彼女に任せっぱなしになるんじゃないの?なんなの?
なんなの?は失礼か。
一方で、鷹咲君は特に何か反応する訳でもなく、ただソファに座ってスマホを見ていた。
多分あんまりジロジロ見てると不快に思われると思っているのだろう。
そういう気遣いできるところも良いところだよね。
「なあ涼風。」
「どうしたの?」
「これからは涼風じゃなくて、あの時みたいに天海って呼んでいいか?」
「うん、いいよ。」
「ありがとな、天海。」
「じゃあさ、私も楓君って呼んでいい?」
「ああ、いいぞ。」
「ありがとうね、楓君。」
私は篠原歌乃。
現在、目の前で親友とその彼氏がイチャイチャしてて、完全に起きるタイミングを見失っている。
というか付き合って1ヶ月でやっと下の名前呼びって遅くない?
そんなことないのかな?
イチャイチャされることよりもそっちの方が気になって夜しか眠れないよ。
いや健康だろ。
という訳で一旦起きようと思います。
「あ、歌乃ちゃん起きたんだ。」
「うん、起きた。それよりも早くオムライス食べないと。」
「食べる直前で気絶したんだっけ?」
「そうだよ!もう12時30分になっちゃってるから!冷えっ冷えだよ!」
「申し訳ないことをしたな。今度お詫びとして何か好きなもの作るよ。」
「いや、別に手作りじゃなくていいんだけど。」
「そうだよな。市販の化粧品とかの方が好きそうだもんな。」
「そうそう。今度欲しいやつの写真送るからそれお願い。」
「了解。それ+でお菓子でも買っとくよ。」
「ありがとうね。」
そんな会話を聞きながら嫉妬の眼差しを送ってくる人がいましたとさ。めでたしめでたし。
「とはならないよ?」
「頼むからなってくれ。」
「楓君は私の彼氏だから!!!!!!」
そういえば活動報告にてお願い?をしているので、読んでいただけると嬉しいです。嬉しいとは思わないか。




