デート(天海視点)
タイトル通り、涼風視点です。
内容少なめで申し訳ないです。
あれから10分ほど経ち、チケットを無事に買うことができた。もちろんカップルペアチケットである。
というかチケットに描かれているイルカが可愛いからこのチケットは大切にしまっておこう。
「涼風はどこから見たいんだ?」
「どうしようね。」
「決まってないのか…。」
「あ、ペンギンからにしよ?」
「ペンギンか?少し遠いけど大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
そう言って私たちはペンギンのところへ向かった。
「可愛いかった…。」
フンボルトペンギンやコウテイペンギンを至近距離で見た感想だが、可愛いしか出てこない。だって可愛いかったから。
まあその後も色々と見ていったが、どれも可愛いかった。
そして今、既に日が傾いてきている。
「今日は楽しかったよ。」
「そうだな。お前と回ったからこんなに楽しかったのかもしれないな。」
「そうだね。鷹咲君とだったからこんなに楽しかったのかも。」
「「…。」」
一瞬の静寂を"鷹咲君"が切り裂いた。
「あのさ、涼風。いや、天海。」
「っ!…なに?」
初めて下の名前で、しかも呼び捨てで呼ばれたことに驚きつつ、私は返事をした。
「俺はこの先お前を傷つけることも、怒らせることもあるかもしれない。だけど、俺は天海のことが大好きだから、お前を絶対に幸せする。だから天海、俺と付き合ってください。」
人生で初めての告白。本当は自分からしようと思っていたけど、今はそんなことを言っている場合では無かった。
「私で良ければ。」
正直私は今泣きそう。いや、泣いている。
ずっと好きだった人から告白されたから、絶対幸せにしてみせると言われたから。これ以上に無いであろう幸せを受けたとき、
「あ…れ…?」
心臓が強い痛みに支配され、段々と私の意識は真っ黒に染め上がっていく。
パスタのときにはここまで酷い痛みは無かったのに…。
「どうして…。」
その言葉を呟いたときには、私は平衡感覚を失い倒れた。
「天海!天海!大丈夫か!?しっかりしろ!」
頭の中には鷹咲君の悲鳴に近い言葉が反響した。そうして私の意識は途切れた。




