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最強騎士の罪と罰  作者: 成三
第1章 対魔族騎士育成学院編

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第3話 首席と次席

「はあ、やっぱり駄目だったか、剣坂訓練騎士には少し期待してたんだが、これじゃいくら強くても戦場じゃ使い物にならないな」

 

気絶した訓練騎士達を見て、今回の訓練の評価をまとめていると、フィスが話しかけてきた。


「仕方がないと思いますよ師匠、剣聖の道場は確かに魔物との実践訓練もありますが、魔物からは明確な殺意を向けられことはありませんから」


「此処では教官と呼べ、エマーティノス訓練騎士、後アネモス訓練騎士、お前も師匠なんて呼ぶなよ」


「分かってますよ鳴瀬教官、そこの姉弟子も久しぶりに会えて嬉しいみたいなので、僕達だけの時は呼び方をいつも通りにしてあげて下さい」


この2人は先代の騎士長と今の副騎士長の子供であり、俺が9歳の時に2人に頼まれて指導することになった。それ以来2人は俺を師匠と呼び慕ってくれるようになったのだ。


「はああ、フィス、ランス、ガキ共を起こしてくれ、こいつらが起き次第、久しぶりに実践指導といこうか」


「「はい」」


そう元気に返事をすると、2人は魔道具を取り出し気絶してる訓練騎士達に向けて起動した。


「「ぎゃああああああああああああああ」」


取り出し魔道具は雷の魔法が付与された魔道具であり、その雷で気絶した者を起こす、それが鳴瀬流の人の起こし方である。


「目え覚めたか、ガキ共」


「なっ、何が起きたの」


「おっ、まだ寝ぼけてるみたいだな、もう1発いくか」


「「ぎゃああああああああああああああああああああああああ」」


まだ寝ぼけているようだったため、もう1発くらわせることにした。


「目っ、目覚め、てます」


「声が聞こえないなあ、これはもう1発かあ?」


「「起きてまあああああああああああああす」」


流石にヤバいと感じたのか、全員の意識が完全に復活した。やはり俺の考えは正しかったようだ。


「いいかしかっりと見とけよ、卒業までにはこのレベルについてこれるくらいにはなってもらうからな」


訓練騎士達に観戦するように指示を出し、グランドの中央に歩いて行く。


「それじゃ、いつでもかかってこい」


「「原初回帰」」


そうゆうと、二人の体が変化し始め、そこに立っていたのは吸血鬼と天狗であった。


「成長したな、原初回帰のスピー・・」


そう言いかけた直前、槍が俺の目前まで迫ってきていた。

フィスによる攻撃だった。

俺はそれを軽く躱したが、その後も目にも止まらぬ速さで槍が俺を襲い続けた。


「まだまだ速くできるよな」


戦闘中は指導したり、苛つかせたりするのが俺の鳴瀬流の指導法である。


「血の鎖」(ブラッティーチェーン)


俺の言葉には一切反応もせず、フィスは能力を使い槍から血の鎖を出し拘束しようとしてきた。

だがそれも後ろに飛び避けきることができた。


「まだまだ能力の扱いが雑だな」


そうして着地する直前風が下から吹き上げ俺を宙に浮かせた。

その直後、後ろからのとてつもない衝撃を感じると同時にフィスに向かって体が押し出せれていった。


「どうですかこの作戦は、普通だったら教官の有り余る力でこうはいきませんが、空中だったら踏ん張れないでしょう」


フィスの突進の後から姿が見えず警戒はしていたが、予想の斜め上の作戦にやられたと思うと同時に成長を感じ嬉しくもあった。


「やれフィス」


「魂器顕現エマーティノスロンヒ」


そうして現れたのは、さっきまでの槍とは違い赤いオーラを纏った禍々しい槍だった。

フィスはその槍を俺目掛け投擲してきた。


「成長したな、だが教官として恥ずかしい真似は出来ないから、なっ」


俺は力を籠め体を捻り回転させた。

その回転によりランスを振り切ると同時に風を起こし、槍を弾き返した。


「掴むなり殴るなりして防ぐとは思いましたが、まさか、腕を振った時の風だけで弾き返されるとはおもいませんでしたわ」


「今回はここまでだな」


「いや、私はまだやれますわ」


「落ち着けエマーティノス訓練騎士、あれを見てみろ」


戦闘を続行しようとするフィスを止め、ランスの方を見るように促す。


「ラッ、ランス、大丈夫ですか」


ランスは俺の腕にふっ飛ばされ、泡を吹き気絶していた。


「じゃあ俺はランスを医務室まで連れて行くから、後は自由時間だ、好きに過ごせ」


そうゆうと、師匠はランスを連れてこの場から去って行った。

私は久しぶりに師匠と戦い、改めて騎士長という者の強大さと、理不尽さを実感した。

原初回帰

人間は人族、獣人族、森人族、炭鉱族しかいないが元々は妖人族という種族であり、妖人族だった祖先の力を身に宿す力である。使える者はごく僅かである。

能力

異能の力、死の淵に立った時や、価値観が変わるほどの出来事が起こった時など、発現方法ははっきりと分かっていはいない。

魂器顕現

能力の強さの段階の1つであり、能力の発現・発動が第1段階であり、魂器顕現は第2段階である。

自分の魂から能力の力が付与された武器を顕現する。魂を基に顕現しているため、自身にとって最も最適な形をした武器が顕現する。

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