第2話 実力
「ガキは嫌いだ」
「なっ、ガキって明らかに私よりも子供じゃない」
年齢だけで言えば確かに俺の方が子供だった、入学試験は15歳から受けられるため12歳であった俺はこいつより年下だからだ。
「てか、貴方って誰?」
「お前俺が誰か分からず告白してたのか」
てっきり俺が騎士長だと知っていて告白したのかと思っていたが、そうゆう訳ではなかったようだ。そもそもほとんど前線にいたため、騎士団の人以外は、騎士長が子供という以外の情報は知らないのだ。
「取り敢えず席に着け、自己紹介はそれからだ」
「はい、分かりました」
さっきまでウザくてしつこかったのが嘘だったかのように、返事はとても元気で大きかった。
席に着いたのを確認し自己紹介をすることにした。
「お前達90期Sクラス訓練騎士の教官になった鳴瀬成三だ、まあ名前とこのなりで分かるだろうが、騎士団で騎士長の座に就いている、まあ、これから1年間よろしくな」
「「えっ、えええええええええええええええええええ」」
騎士長が教官になったことに驚いていたり、やっぱり子供だったんだと俺の姿に驚いていたりと、訓練騎士達の自己紹介を始めるまで少し時間が掛かった。
「少しは落ち着いたか、それじゃ次はお前達の番だ名前と入学順位を言っていけ、それじゃ誰から・・」
「はいはい、はああい」
適当に指名しようとしたら、さっきの告白女が割り込むように大きな声でアピールしてきた。
「はああ、じゃあ、どうぞ」
「はい、3位入学、剣坂斬華、絶賛騎士長にアプローチ中、私に惚れちゃった同期の皆ごめんなさい諦めて下さい、なのでこれから仲間として1年間よろしく」
他の訓練騎士が剣坂訓練騎士の自己紹介に呆れている中、冷静に自己紹介をし始めた者も居た。
「私は首席で入学しました、エマーティノス公爵家のフィアロス・ディア・エマーティノスと申します、
公爵家ではありますが、同じ騎士を目指す者同士気軽に接して下さい、1年間よろしくお願いします」
呆れていた訓練騎士もフィスに続けて自己紹介し始めた。Sクラスの訓練騎士は以下の通りだった。
首席 フィアロス・ディア・エマーティノス 人族 女
次席 ランフォス・アネモス 獣人族 男
3位 剣坂 斬華 人族 女
4位 キオン 獣人族 男
5位 スキラ 獣人族 男
6位 護盾 人族 男
7位 無難 人族 男
8位 影森 影 人族 女
「自己紹介はこれで全員だな、じゃあさっそくだが、首席次席を除く計6名は俺と戦ってもらう、それじゃ装備を整えてグランドに来い、俺は先に行ってるからな」
そう言って俺は教室から出て行った。
「ふふん、やってやるわよ、私の愛存分にぶつけてあげるわ」
「しゃあ最強とやれるなんてな、燃えてきたぜ」
「さすがキオンの兄貴っす、最強を前にしても臆さないなんて、流石っす」
小さき悪魔など怖い噂が多い中、訓練騎士達は騎士長と戦えることに気持ちが高揚していた。
そうして、私達が装備を整えグランドに向かうとそこは今までに感じた事の無い世界だった。
「遅いかったな、ガキ共」
そこにいたのは、さっきまで私達が喋っていた人とはまるで別人のような鳴瀬教官だった。
(これは、殺気?殺気だけでこんなに空気が重くなるものなのだろうか、いや違う、殺気を感じた事の無い私ですら分かった事、それは、この人が遥か遠い存在であるということだった)
他の訓練騎士達は首席と次席を除き気絶してしまった。
(私も、意識が)
そうして私達は、戦うことすら出来ず、鳴瀬教官との初戦闘は気絶という形で終わってしまった。
初登場した獣人について
獣人は元々国が無く、男も女も関係なく各地を旅しながら魔物を狩り、修行しながら過ごす戦闘民族である。魔族が現れてからは国に留まり騎士団や傭兵団に入り魔族と戦っている。
家名について
基本的に家名は貴族の人についている。ランフォスの家アネモス家は、昔大きな武功を上げ領地はないが、屋敷と騎士爵を得た、その後も魔族との戦いで活躍し侯爵の地位までになった。
剣坂斬華は、ある剣術道場に通っていて、その道場は国が認めた剣聖の道場であり、剣聖に認められたものが名乗るのを許される称号のような物。
剣聖がそれぞれ剣が入った称号を考え皆違った称号になっている。
他の連盟の種族がクラスにいない理由
他の種族はそれぞれの国に学院があるためそっちに通っている。




