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第2話 二歳

 赤ん坊に転生した俺は、あっという間に二歳になった。


 最初は絶望した。


 赤子の体は動かないし、両親?が話すのは意味不明な言語だし。

 はっきり言って孤独で発狂しそうだった。


 けど、時間が経つとこの状況を受け入れることができるようになった。

 前世の家族のことを忘れたわけじゃない。


 けど、目の前の現実を受け入れられるようになったのだ。


 さすがエリートの俺。適応力高い。


 そんな二歳になった俺には、沢山の変化が起こっていた。


 まず目がちゃんと見えるようになった。

 生まれてからしばらくは、ぼんやりした巨人に囲まれているくらいしかわからなかったが、次第に見える世界の輪郭がはっきりしてきた。


 その結果、両親がかなりの美形だということがわかった。


 また、カタコトだがこの世界の言葉が喋れるようになってきていた。

 大学で俺が履修した英語、中国語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、どれとも違った。


 そして最後に、一人である程度歩き回れるようになった。

 もちろん家の中だけだが。


 入り口から外の様子も見え、少し離れたところに粗末な家があることがわかった。


 これらにより、俺はこの世界のことが少しずつわかってきた。


 この世界はどうやら異世界らしい。


 というのも、着ている服も、家具も家も粗末だし、何より電化製品が一切ないのだ。

 地球では、俺が知る限り、どんな場所に住んでいても携帯電話くらいは持っている。

 そんな中、電化製品が一切ないのは地球とは考えられなかった。


 そして何より、魔法があるのである。


 これ、マジです。


 この世界の母親が指先から炎を出しているところを俺は見てしまったのだ。

 彼女は何かをぶつぶつと呟くと、薪の前に指を向け火を放っていた。

 小さな炎だったが、紛れもなく何も持っていない手から、その炎は出ていた。


 一回だったら、きっと見間違いだと思っていた。


 けど、その光景を見たのは一回じゃなかった。

 何度もそうした場面を見たのだ。


 なんと言うことだ!!


 魔法だよ、魔法。


 あの憧れの魔法が使える可能性がある。なんて素晴らしいのか!

 こんなもん、誰でもテンション上がるっしょ。

 俺にも、あの映画で見たような魔法が使えるかもしれない。


 それだけで、俺は転生して良かったと思っていた。


 この日の俺は無邪気だった。

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