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氷結の黒薔薇―世界を塗り替えよ、氷の少女と共に―  作者: 香辛凌
『王都-カテナ教会”生命”編-』
12/23

第7話「やるぜ聞き込み!暴くぜその闇!」


――――――――――――――――――――――――


 俺の名はゲート。ホテルでの出来事から、アイとソニアと共に聞き込み調査をしている、駆け出し反逆者だ。

そしてホテルでの騒動から3日後―

 

 今俺達は、王都随一のショッピングモール「ワルキュリア・シティモール」を訪れている。

全長800平方メートル、高さ80メートルという巨大施設。それに比例するかのように、王都内外からの来客で中は大賑わいだ。


 「今回のミッションは…”買い物客を装いつつ、大司教に関する聞き込み”だ。」


俺は中にあるカフェで、アイとソニアに聞こえる程度の小声で伝える。

「ですが、そんな上手く情報をいただけるでしょうか…?」

ソニアは不安げだ。


「そこは心配無用だ。王都内外から不特定多数の人間が集まっているんだぜ?大司教達にとって不都合なことを知ってる奴だって、絶対いるはずだ。」

俺は話を続ける。

「まず、この前アイと約束した服を買いに行ってから、俺、アイ&ソニアに分かれて調査しよう。」

それを聞いたアイが、驚いた顔をする。


「あなたって律儀な人ね〜。」


「いいだろ別に…。」


その後、衣服コーナーにて―


「じゃ~ん!バニーちゃんだぞ〜★」アイはそう言って、頭のうさ耳をゆらゆら動かす。


「おいいい?!なんてモン買わせようとしてんだお前はー!!?こんなのレジに持っていったら、もう…そういう癖の男って思われるじゃねえかぁぁ!!」


ヤバい…もう疲れてきた…!


頭がクラクラする…!


「…仲良しですね。」

ソニアはそっと呟いた。


―1時間後


「よ〜し、聞き込み開始と行こうか!!」

衣服コーナーの前で、俺は2人に宣言する。アイに買った服は俺が持つ。

バニースーツは…買ってしまった。

それはともかくとして…


「アイ、ソニアに迷惑かけんなよ?」

去り際にした俺の忠告に、アイは振り向きざまにアカンベーした。


…全く、子どもはそっちだろ…。


 その後、俺は何かイチモツありそうな人物に接触して、大司教に関する情報を集めた。

妙に口籠る男…なぜか何度も謝る夫人…無礼者と罵るジジイ…どいつもこいつも何か知ってそうだったが、有力な情報を吐きはしなかった…。

敷地内の通路の壁にもたれ、俺はボソッと毒づく…。

「…使えねェ。」


その瞬間、俺の心を滾らせる笑い声が、鳴り響いたような気がした―




――――――――――――――――――――――――


―同時刻、玩具売り場にて


 みんなー?!アイちゃんだよ〜★

今、ソニアちゃんがすごい大手柄を取っちゃった!


―数分前

 「おじさ〜ん。あのね…大司教様のこと、きれいなところも悪いところもぜ〜んぶ教えて…?」

ソニアちゃんの十八番が炸裂!

しかもしかも〜!その相手が…


「…っ!…お、お嬢ちゃん…。治安部隊の持ってる情報、全部とはいかないけど、2つだけ教えてあげるよ。」


…そう、国家権力だったのよ〜!


―そして現在


治安部隊の人と別れた後、私はショッピングの裏路地にソニアを連れていって、ギュッとハグしたの。

「ソニアちゃんナイス!お姉ちゃん嬉しいよ〜★」


「えへへ…。お姉ちゃ―アイさんの役に立てて、よかったです…!」

ソニアは照れながら私の胸に顔を擦り付ける。


―数分後

 「あの人の話によりますと…」 

真面目モードのソニアちゃんが話し始める。

「”大司教様方に闇はないと上から言われてきた。…けれど、同僚が興味本位で探りに行ったら…後日、惚けた顔をしてうわ言のように「我らに祝福を」と呟き続けている”そうです。」

疑う人は洗脳するってことかしら…。


「そしてもう一つ。」

ソニアちゃんは続ける。

「3日後…大司教がこのワルキュリア・シティモールに来るそうです。」

これは衝撃の事実…!

「早速ゲートに知らせなきゃ…ってあの人スマホ持ってなかったわ…!」


も〜っ!!

「ゲートと合流しましょ、ソニアちゃん!」

こうして私たちはゲートを探して路地裏を後にした。



――――――――――――――――――――――――


 壁にもたれてうたた寝していたとき、怪しい人影が俺の傍に近づいた…。


妙に懐かしい声と吐息が、耳元をくすぐる…。


「―みーつけた…♡」



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