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第六章 激流
待合室に戻ってすぐだった。
「準備が整いました」
そう呼ばれ、僕たちは再び部屋へ向かった。
今日だけで三度目の入室である。
部屋に入ると、そこには見知らぬ人がいた。
どこにでも居そうな普通のおばさんだ。
強いて言うなら、婆さん寄りのおばさんである。
僕たちは席に着く。
そして、その知らないおばさんこそが裁判官だった。
少し意外だった。
僕の中の裁判官のイメージとはだいぶ違っていたからだ。
裁判官といえば、黒いローブのようなものを身にまとい、いかにも、な人を想像していた。
ドラマとかで出てくるあれだ、もしくはメガネの少年魔法使いが着ていそうな服だ。
だが目の前に居るのは、ごく普通のおばさんだった。
だが、その人物こそが僕の今後を決める人でもある。
そして事前に聞いていた話では、かなり保守派の裁判官らしい。
事情を考慮するよりも、判例に基づいた判断を下すタイプだと聞いていた。
つまり――
要注意人物である。




