幕間 悪夢
今回ちょっと短めです。
最近、夢を見る。
見るのは決まって家族の夢だ。
妻や子どもたちと過ごし、笑い合い、何気ない時間を過ごす。
それは離婚前と何も変わらない、ごく普通の家族の時間だった。
だが、その夢はいつも同じ結末を迎える。
必ず別れるのだ。
引き留めようとする。 叫ぼうとする。
けれど声が出ない。
追いかけようとする。
けれど足が動かない。
どうすることもできないまま、家族は遠ざかっていく。
そして最後は、自分の叫び声で目を覚ます。
そんな夢だ。
目が覚めた後、夢だったことに安堵することはない。
なぜなら、現実もまた同じだからだ。
目の前に家族はいない。
子どもたちの声も聞こえない。
夢の中で味わった喪失感は、目覚めた後もそのまま残り続ける。
憂鬱になる。
泣きそうになる。
世の中には「悪い夢は良いことの前触れだ」なんて言葉もあるらしい。
だが、僕にはそうは思えない。
悪い夢は悪い夢だ。
現実であれ、夢であれ、苦しみは苦しみだった。
最近は家族のことをよく考える。
前よりも考える時間が増えたのかもしれない。
何気ない日常の中で、ふと子どもたちを思い出す。
食事をしている時は、――子どもたちはちゃんとご飯を食べられているだろうか。
通勤中や外出先で同じくらいの年頃の子どもを見かければ、――元気に過ごしているだろうか。
土日になると、――楽しい週末を過ごしているだろうか。
買い物や遊びに行ったり、子どもらしい毎日を送れているだろうか。
そんなことを考えてしまう。
答えが分かることはない。
けれど、気が付けばいつも考えている。
子どもたちのことを思い浮かべるたびに胸が締め付けられる。
そして、泣きそうになるのだ。
時間が経つほどに、家族の存在の大きさを思い知らされている。
だから今日もまた、夢を見るのかもしれない。
家族と過ごす夢を。
そして、家族と別れる夢を。
もうすぐまた調停が始まります。
エピソード追加できると思うので、楽しみにしててください。




