賊は烏賊レベル?
すみませんダジャレです
すみません!
シルベリータ邸とアルシー邸との間には道がある
出来たのは二年前のことだ
この道はアルシーの為にドルイが暴走して着工、アーシャがノリノリで工事したので馬車二台が楽にすれ違う事の出来る街道となった、この道は着工理由である者の名を取り後世、アルシー街道と呼ばれた
その道を一台の馬車が走っていた
馬車にはその所有者を示すフォンダー家の家紋が掲げられていた
「兄貴、マジでやるんすか?」
「何?怖じ気づいたか!」
「相手は侯爵でぜ!」
「侯爵?本人が強いと聞いた事あるのか?アア?」
「ヒッ!」
「俺らは全員で150人、間違い無く行ける」
「ですが、頭領、奴らはあの【大魔女】の知り合いと聞いたことが有ります」
「はっ!良く考えろ隣り合わせの侯爵家の仲がいいと思うか?」
「確かに……」
「もういい!行くぞ野郎共」
「「「「おお!」」」」
その頃シルべりータは
「お父様、後どれくらいですか?」
「もうすぐだよ、それにしてもあの人は本当に……」
「今更じゃないの、私たちが知らない間にできていたけど……」
そう、この道はアーシャが一晩で完成させた道である
それ故、他派閥の貴族からは
『明らかな軍事行為である! 陛下、厳しい処断を!』
とか
『経済的に我らの領地をないがしろにする行為です、我が領地への街道の整備もよろしくお願いしたい』
などといった要望が王室に舞い込んでいた
「お父様? お母様?」
「いや、シルなんでもないよ」
「そうよ」
「?」
そんな、雰囲気を
「旦那様! 大変です! 賊に囲まれました!」
という声が壊した
「なんだと! 侯爵紋と分かって尚か!」
「どうするの? ヴァレンス、私とあなたがいれば賊の10人や20人は」
「奥様、賊は訳150名程と……」
「多いわね……」
「要求は?」
「『我々についてきて貰おう』とのことです」
「いう通りにしろ」
「ははっ」
「しかし、困った」
「ええ」
「どうしたの?」
「シル、アルシーのところへはもう少し時間がかかりそうだ」
「えええ、じゃあ連絡しないと」
「「え?」」
「ちょっとまってね! 『あ、アルシー、もうちょっと時間がかかりそうなの、え? うん、ちょっと聞くね!』お父様、どうして遅れるのですか?」
「え、ああ、賊に包囲されたって伝えてくれ」
「わかった! 『あ、アルシー、えっとね、賊に包囲された? だって』」
(ちょっと! ヴァレンス! アルシーちゃんにそんなこと伝えたら!)
(む? どういうことだ?)
(ああああ! 彼女が来ちゃう! えっと、魔法障壁と、緩衝障壁とまだ足りない!!!)
(???? ちょっと落ち着けマリナ)
(アーシャが来る!!!)
(!!!!!!)
(アルシーちゃんは絶対に伝える!)
(となるとドルイも……)
「ちょっとシル、いい?」
「え、いいよ! 今、アルシーが『すぐ行くね!』 って言ってた!」
「「手遅れだったか(わね)」」
「?」
「シル、貴女、障壁は張れる?」
「うん!」
「「え?」」
「えっとね、第四障壁まではかけれるよ!」
「「四?」」
障壁には段階がある
これは魔術系統のもので属性は関係なく展開できる
第一から第二までが初級
第三から第四までが中級
第五以上が上級の能力があるとされる
第一障壁
これは先日マリアが使っていた不可視の障壁
第二障壁
これは先日マリアがかけ忘れた防音の障壁
第三障壁
これは物理障壁とも呼ばれる緩衝障壁
第四障壁
これは魔の力を抑える魔法障壁
第五障壁
これ以降は術者によりその性質が変わってくる
(マリナ、俺は実感した、シルも大魔道師になりえる)
(そんな……この子には静かに過ごしてほしかったのに……)
(それは大丈夫と思うぞ)
(え?)
(アルシー様、ドルイ含めジャンヴァルディ家一同が事が大きくなることを望んでいない)
(……)
(それに)
「旦那様、賊の棟梁と思しき者が話があると」
「分かった、行こう」
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ジャンヴァルディ邸
「父上、母上!!!」
「どうしたの?」
「シルたちが! シルたちが賊に襲われてる!」
「え?」
「それは本当か?」
「うん、ちょっと遅くなるって念話が来て、どうして? って聞いたら『賊に包囲された』って」
「シルちゃんがそんな言い方しないところみると、マリナかヴァレンスが言ったわね」
「ふむ、ならば」
「「動くのが普通だな(ね)」」
「私も行く!」
「そう? なら家族3人、水入らずね」
「母上……何か違う……」
「賊の1000や2000余裕よまして100や200なんて魚以下よ」
「桁が違う……て魚……」
(魚以下ってなんだよ……烏賊とか蛸か? いやそれは烏賊、と蛸に失礼だな)
「む? そうか?」
「父上まで……」
ドルイ・ラ・ジャンヴァルディ
文官ではあるが、戦略面での立案能力は優れており、基本的に万を超える軍勢の進軍経路、兵站、休憩の案を考えている
故に、1000、2000の数字は見慣れたものである。
アーシャ・ラ・ジャンヴァルディ
規格外、すべてにおいて規格外、そして強い、怖い、ヤバいの三拍子を敵に植え付けることで有名
基本単位は百万、1000は小数点以下である
「では行こう」
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街道
「お前が賊の棟梁か?」
「ああ、フォンダー侯爵だな?」
「如何にも」
「はっ! そう余裕ぶっていられるのも今のうちだな」
「……」
「はっ、まあいい」
「何を要求する?」
「金だな」
「いくらだ?」
「金貨1000枚だ!」
「な!」
「出せねえことねえよな、調べはついてるんだ、総資産金貨2000枚ってよ」
「……」
「伝令飛ばして持って来い、お前らはそれまでこのままだ」
「……バトラ」
「ははっ」
「領に戻り手配しろ」
「……御意」
「それと……これを」
「……」
「後は」
「まだあるのか!」
「ジャンヴァルディ侯領への軍事行動だ」
「………なんだと!」
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街道(アルシー側)
「ふふ、面白いことになってるわね」
「え? 母上?」
「領内に入っていたのが運のつきね、ふふふ」
「……」
「アルシー、アーシャは領内のあらゆる地点に監視を光らせている」
「でも、今回は」
「普段彼女が意識できるのは軍勢1000を超えてからだ……」
「……なるほど」
「戦略魔法しか普段使わないからな」
「あら、ドルイ? 何話しているの?」
「いや、なんでも…」
「ふふ、またあれ展開しましょうか?」
「それだけは!!!!」
アルシーは悟った
『うん、母上だけは何があっても敵対してはいけない人だ』
と




