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【2部開始】30代からはじめるダンジョン攻略!脱サラ男によるダンジョン攻略術。  作者: 神崎あら
【2部】女神の神殿編

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176話 攻略プラン


 「で、では気を取り直して」


 兵藤さんはそう言って、2本目のマーカーペンを使って、ホワイトボードに俺たち柴崎班と神宮寺班のメンバーの名前を書き出した。

 

 「それでは作戦の概要からいきますね、まず今回の攻略プランは、女神の神殿の攻略を最優先とする先行班と、ダンジョン内のマッピングと魔道具の探索を優先する探索班の二手に分かれて活動を行います」


 先ほどまでとは違い慌てる様子もなく、兵藤さんは淡々とそう話す。

 

 「了解しました、それで人選はどうするのですか?」


 兵藤さんが概要を説明し終えるとすぐに、國枝さんがそう訊ねた。


 「今から発表します」


 兵藤さんはそう言うと、若織さんから一枚の紙を受けとった。

 今回の攻略は、柴崎班、神宮寺班、蘭方班の3班から混合班を作り行う予定である。

 

 「まずは先行班ですが、柴崎班から鈴木くん、國枝副班長の2名、神宮寺班からは神宮寺班長と城戸さんの2名、そして蘭方班からは蘭方班長1名、以上5名班での構成となります」


 兵藤さんはそう説明しきると、辺りを気まずそうに見渡した。

 先行班の人選は悪くない、ただ問題が一つある。

 それはーー。


 「すみません!質問があります、蘭方班長はいつご到着されるのですか?」


 鈴木くんはビシッと手を挙げ、兵藤さんへ向けてそう質問を投げかける。

 き、きたかその質問、まぁ蘭方くんいないしな普通そうなるよな。

 でも兵藤さんにそれを聞くのは流石に酷くだよな、ここは俺が答えよう。


 「え、えっと、それはぁ……」

 「鈴木くん、その質問だけど俺が答えてもいいかな?」


 その質問に案の定困っていた兵藤さんを助けるべく、俺は鈴木くんへそう提案した。


 「構いません!」

 「ありがとう、蘭方班長は今、女神の神殿に単独で潜入してるんだ」

 『え?』


 俺がそう言うと鈴木くんだけではなく、神宮寺を除く、ほぼ全ての人がそうリアクションした。

 ま、まずいな流石にこの言い訳は苦しすぎたか、神宮寺も俺と同じ班長だし、ここはあいつに助け舟を……いやダメだこういう時の神宮寺は期待できない、ましてや今は酔っ払いだし。


 「まぁ良いそういう事にしておこう、探索班は残った柴崎、雛菊、兵藤、私の4名で行う!作戦決行は2日後だ各自用意を進めるように、それじゃあ解散!!」

 『了解!』


 困っている俺を見兼ねて、若織が会議を締めてくれた。

 代わりに答えるつもりが、また助け舟を出されてしまうとは……情けない。

 しかも若織さん歳下なんだよなぁ。


ーー0時頃、柴崎・鈴木の部屋にて


 「よし、それじゃあ行くとするか」

 『バタンッ』


 俺は横で寝ている鈴木くんを起こさないように気をつけながら部屋を出た。

 

 「本格的な攻略は2日後からだけど、その前に様子見だけさせてもらうよ」


 今回の任務、俺は探索班で國枝さんや鈴木くんとは別行動になる、2人のことは信じてるけど、それでもやっぱり女神の神殿の下層付近に何があるのか、あらかじめ知っておきたい。

 そう考えた俺は、今から単独で女神の神殿の探索に挑む事にしたのだ。


 「あー、涼しい」


 ホテルを出ると良い感じの夜風が吹いていた。


 『ガシッ』


 その時、俺の背中に何者かの手が触れた。


 「だ、誰だ……って、蘭方くん?」


 俺の背後にいたのは半泣きの蘭方くんだった。


 「し、柴崎さぁん」

 「えっと、今までどこにいたんだい蘭方くん?」

 「首里城ですぅ」

 「観光してたの?」

 「んなわけないっすよ、迷子っすよぉ」


 そう言うと蘭方くんは膝から崩れ落ちた。

 ちょうど良いな蘭方くんも連れて行こう、この子がいれば、もし魔族や龍人族が出ても戦力になってくれるし。


 「た、助けてくれー!」


 その時、またホテルから誰かが出てきて、俺を追い抜いていった。


 「……って今度はお前かよ」

 「ハァハァ、し、死ぬと思ったぜ」


 息を切らしながら現れたのは、右頬が赤くなった神宮寺だった。


 「何があったんだ?」

 「いや、若織の野郎がめっちゃビンタしてきやがってよ、お陰で酔いが覚めちまったよ」

 「……やっぱし飲んでたのか」

 「くっ、い、いいだろそんくらい」

 『スチャッ』


 神宮寺はそう言うと、ポケットからサングラスを出し装着した。

 夜にサングラスはいらないだろ……。

 

 「酔いが覚めたならさ神宮寺、良かったら俺達と一緒に来るか?」


 俺は地面に伏している蘭方くんを持ち上げ神宮寺にそう訊ねる。


 「来るって、お前らどこ行くつもりだよ?」

 「そんなの決まってるだろダンジョンだよ」



 


 

 


 




 

 

 

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