174話 合流
ーー夜、ホテルにて
「えーっと、これは一体どういうことなのかな」
夜、俺たち柴崎班が先行する神宮寺班の止まっているホテルへ到着すると、ロビーに琉球魂と書いてあるTシャツを着た神宮寺がいた。
『スチャッ』
「お、きたな柴崎、待ってたぜ」
サングラスを下に少しさげて、神宮寺はこっちを見てきた。
き、キモいなその仕草。
「お前、仕事できてるの忘れてるだろ」
「いいんだよ、たまにはいいだろ」
そう言って神宮寺は足を組んだ。
こ、こいつ……人が話しているのに、その態度とは、完全に舐めてやがるな。
まぁいい、ここは冷静に……あれ、ていうか蘭方くんがいない気がするな。
「てか蘭方くんは?」
「いや知らん、柴崎と一緒に来ると思ってたわ」
「いやいやてっきり俺は、そっちと一緒かと……」
『え?』
俺と神宮寺は、顔を見合わせるとそう声が出た。
「そ、そう言えばあいつ、そもそもここまでどうやってくるつもりだったんだ、飛行機のチケットの予約とかしてる風じゃなかったよな」
「あ、ああそうだな、そもそも蘭方くんは基本、四季さんか祭さんと一緒に任務に行くことが多かったから、そういう手配とかできないんじゃ……」
「いやいや柴崎よ、そんな奴いねぇだろ」
神宮寺はそう言って笑い始めた。
「はは、そうだよな、いやさ蘭方くんなら自力で来そうだなって一瞬思って」
「んなわけあるかよ、馬鹿だな柴崎は、わっははは」
俺と神宮寺は互いに笑い合った。
「柴崎さん、楽しそうにしているところ悪いのですがそろそろ荷物を運んだほうがいいのでは?」
國枝さんがそんな俺と神宮寺のやり取りを見てそう話しかけてきた。
「そうだね、そろそろ移動しようか」
「……っておい!俺は別に楽しそうになんか、してねぇからな!」
……神宮寺よ、お前のツンデレとかいらないよ、ほんと。
ーーホテルの部屋にて
「いやぁ、広いっすね柴崎班長」
「そうだね、今回はホテルでの滞在も多めだから良い部屋にしたんだ」
「そうなんですか!ありがとうございます」
今回の女神の神殿攻略スケジュールは全体で1ヶ月半。
初めの2週間は、このホテルを拠点に女神の神殿の上層階層のマッピングを行う予定である。
上層階層のマッピングは、今回の探索任務のスポンサーであるダンジョンアイテム製作会社からの要望であり、なんでも女神の神殿の上層階を近々、観光地として一般開放させたい狙いがあるとか。
「うん、それじゃあ会議の始まる22時までの間に夕飯とお風呂済ませておこうね」
「了解です!」
そうして俺と鈴木くんは、部屋から出て食堂へと向かった。




