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【2部開始】30代からはじめるダンジョン攻略!脱サラ男によるダンジョン攻略術。  作者: 神崎あら
【第1部】魔族侵攻編

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193/202

172話 半年後


ーー魔族侵攻から半年後、渋谷にて



 「柴崎班長ー!」

 「おお、鈴木くーん」


 俺が待ち合わせ場所である渋谷のハチ公前で待っていると、待ち合わせ時刻10分ほど前に、班員である鈴木孝人が走ってきた。

 いやいや鈴木くん、集合時刻10分前なんだから走らなくてもいいんだけど….まぁいいか。


 「お待たせしました、柴崎班長!」

 「お、おう、まぁ時間前だしそんな緊張しなくてもいいからね」

 「は、はい!」


 魔族侵攻から半年が経ち、俺たち組合に所属する攻略者に幾つか変化があった。

 一つは、班制度。

 今までは自由にパーティーを組んで攻略を行っていたけど、これからはS1以上の攻略者が班長または副班長となり、4〜6人の班を作ることが義務付けられた。

 なんでも近頃、魔族だとか龍人族だとか強い敵が増えた事が原因らしい。


 「それで柴崎班長、今回の任務は一体なんですか?」

 「ああ今回の任務はね、新潟にあるダンジョンで行方不明になった家族の捜索だよ」

 「責任あるお仕事ですね、身が引き締まります」

 

 そう話すと鈴木くんはより一層、顔に力が入った。

 う、うーん、心配だなぁ。


 「お、遅れてすみません!」


 そんな風にして待っていると、もう1人の班員である雛菊礼が合流した。


 「え、いやいや大丈夫だよ雛菊さん、まだ時間前だから」

 「あ、ほんとだ、あっははは、なんかすみません」


 礼さんは自分のスマホを開き時間を確認すると、気まずそうに笑ってそう言った。

 雛菊礼、S3攻略者である雛菊碧の妹で、歳は22歳。

 今年大学を卒業し、そのまま攻略デビューした新卒攻略者である。


 「おい雛菊!まったく柴崎班長を困らせるなよ」


 鈴木くんは礼さんにそう言って怒り始めた。

 ちょ、何してんだよ勝手に。

 時間前だからいいよって言ったよね俺。


 「……すみません」


 礼さんは重ねて鈴木くんに謝った。

 はぁ、まったく真面目すぎるよ鈴木くん……。

 そして二つ目の変化、それは組織改革である。

 今まではランキングが高い人が上司って事になっていたが、そこが改められランキングとは別に役職が設けられた。

 まず1番上の攻略者組合、"総長"には祭十蔵。

 そして2番目の"相談役"花園真蔵。

 この2人が組合組織のツートップになり、今まで組合長を務めていた安岡さんは顧問という事務型の新しい役職におさまった。

 一応その下に俺たち班長がいるって感じ。

 本当は中間にもう何個か役職が必要なんだろうけど、なにぶんランキングがあるからなぁ。

 下手に役職とかつけても、ランキング下だと言うこと聞いてもらえないかもだし。

 ソースは雛菊碧。

 ちなみに、祭さんと花園さんはランキングの対象外となっている。


 「お待たせしました」

 「あ、副班長!時間ギリギリですよ、まったく」

 「いやまだ5分前だけど」


 そうこうしてる間に最後のメンバーである"副班長"國枝琴音が到着した。


 「えー、じゃあ全員揃ったので柴崎班、ただいまより新潟へ出発します!」

 「柴崎さん、新潟へ行くのにどうして渋谷で待ち合わせなの?」


 國枝さんが不思議そうにそう訪ねる。


 「うーん、なんとなくかなぁ、てなわけでタクシーに乗って東京駅に行きます!」


 俺が今日、なんで待ち合わせを渋谷にしたか、それは今回が我が班の初任務だからである。

 ここ渋谷は旧柴崎パーティーの待ち合わせ場所の定位置だった場所。

 新たな門出をここで迎へたかったのだ。

 ま、そんな理由恥ずかして言えないけどね。

 そうして俺たち4人は新潟へ向かうべく、タクシーへと乗り込むのだった。


ーー1部完ーー

 

 

 

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