167話 決死の一撃
ーー伊地知サイド
「おいおい聖剣娘、いいのかよこいつはお前の仲間なんだろ?」
サタンはエクスカリバーを構える鏡花へそう囁く。
『ググッ』
その時、サタンの腕を押さえる御影の力がさらに増した。
「わだじとみぢづれよ」
「いやいやそりゃあねぇだろ」
『ギュオオオ』
そうしてサタンは抑えられている腕と逆の拳に真獄を纏わせる。
「離さねぇなら、壊すまでだろ」
サタンは纏った真獄を御影にぶつけるべく、拳を振り上げる。
「伊地知ぢゃあん!!」
「死ねぇええ」
『ブオッ』
振り下ろされるサタンの真獄と御影の決死の叫び、その両方を目に焼き付け鏡花は聖剣を振るう。
「応えよ、エクスカリバー」
『ズバァン』
そうして鏡花は御影ごとサタンを両断し、サタンと御影の胴は真っ二つとなる。
『ドサッ』
鏡花は自身の斬った御影の姿を直視する事ができず、俯きそのまま力なく膝から崩れ落ちた。
「はぁはぁ、ごめんね先輩……」
地面に倒れ込み鏡花はそう呟いた。
「おいおい謝るのまだ早ぇだろ」
「え?」
鏡花が振り返るとそこには、下半身が急速に再生していくサタンがいた。
『シュオオオ』
「第二ラウンドだ、聖剣娘」
ーー蘭方サイド
ー中央区上空にて
あの後すぐに蘭方は白炎ブーストを使い、空を飛び、中央区の上空へと来ていた。
「……いた、あの感じ多分あいつが強い気配の正体か」
空から地上を見下ろし、蘭方は驚異的な視力でサタンと鏡花を発見する。
「うしっ、いくか」
『ギュオッ』
蘭方はそのままサタンめがけて急降下を始めた。
ーー伊地知サイド
「とは言っても、その様子だとさすがにもう限界か」
『ギュオオオ』
サタンは右拳に真獄が纏わせる。
「……う、嘘よありえない、ちゃんと倒したはずなのに」
「ごちゃごちゃうるせぇ、生きてんだからそういう事だろうよ」
怯える鏡花にサタンはトドメを指すべく、真獄を纏った右拳を振り上げる。
「あばよ」
「た、助けて……おじ様」
その時ーー。
『ズドォン』
サタンの背後に攻略者側の最高戦力が到着する。
「なんだてめぇ?」
突如現れたその人影にサタンはそう問う。
「英雄参上」
その問いに蘭方は右手でピースサインをして、笑みを作りそう答える。
ーー1部完結まで残り5話ーー




