166話 対魔の聖剣
ーー伊地知サイド
「おいでエクスカリバー」
『ガシッ』
鏡花は御影の願いを叶えるべく、対魔属性のあるエクスカリバーを手に取った。
「ズビッ、一撃で決めますね」
涙を堪え、鏡花は剣を構える。
ーー祭サイド
『ズゴゴゴゴゴ』
御影の命が残り僅かになった事により、中央区を囲んでいた、嶺王の城壁が崩れ始める。
「ん?おいおい、こりゃあ」
「なんだ攻略者、よそ見か?」
魔王を封印し、ベルゼブブと戦う霊王に加勢していた祭は、崩れゆく城壁を見て何かを悟る。
『どうした十蔵?』
「こりゃあいかんかもな、おい魔族!」
「なんだ攻略者」
御影の身に何かがあった事を察した祭は、戦いを終わらせるべく、八魔星の天銃をベルゼブブへと向ける。
「ま、またその銃か」
天銃を見たベルゼブブに過去の記憶が蘇る。
「どうする魔族よ、ここで何もせず退けばお前を助けてやるぞ」
「……交渉か?」
「んなわあるか、情けだよ」
そう言って祭は天銃を引き金に指を置いた。
「わわ、わかった、わかった、今回のところは退いやるからな!」
ベルゼブブは怯えながらもそう言って、あっという間に飛んでいった。
『祭よ……お前のその情けは、毎回厄介ごとを生んでいるんだぞ、あいつは倒すべきだろう』
「そうかもな、まぁでも早く御影の元へ行かないとまずい気がしてな」
ーー真蔵&雛菊サイド
「……なんだ?」
白石区にて雛菊と共にいる花園真蔵は、直接見たわけではないが、中央区で何かが起きている事を感じ取った。
「どしたんおっさん?」
雛菊はそんな真蔵の様子を見て、そう訊ねる。
「……いやなんか嫌な感じがしてよ」
『スッ』
そう呟くと真蔵は立ち上がり、中央区の方へと歩き出す。
「ちょ、おっさんどこ行くしー!」
「お嬢様!」
そうしてその後に続いて、雛菊と長谷川も中央区へと向かうのだった。




