163話 聖戦②
「蘭方よ、お前はおそらく言葉を交わさぬほうが良いタイプだ」
「ああ、戦いに言葉は必要ないからな」
「まぁそうなんだが……もういいや、エンドスキル発動、アトラクシオン!」
『グンッ』
ゴエティアはアトラクシオンを使いまた蘭方を己の元へと引き寄せる。
「よっしゃあきたぁ!」
蘭方は待ってましたと言わんばかりに、アトラクシオンの勢いを使いゴエティアへと突撃した。
「ほう、今度は殴りに来るのか」
ゴエティアはそんな蘭方を迎撃つべく、左拳に真獄を纏わせる。
『ギュオオオ』
「……スゥ」
蘭方は突撃の最中、左拳の真獄に気がつき心を落ち着かせるため呼吸を整える。
先ほどゴエティアは、蘭方は相手の技を分析しないタイプと言い切っていたが、それは違う。
蘭方は言語化が苦手なだけで、ちゃんと考えている。
『ククッ』
そうして蘭方とゴエティアの距離は2メートルほどにまで縮まる。
「終わりだ、真獄!!」
『ブオッ』
突撃してくる蘭方に合わせ、ゴエティアは真獄を纏わせた左拳を大きく振り抜く。
そして蘭方はその拳から目を離さない。
『スカッ』
「なに!?」
蘭方は身体を仰け反らせ、ゴエティアの大振りを回避した。
「あっぶねぇ、でもこれでお前の腹は隙だらけだ」
『キュオオオ』
そうして蘭方は右拳にあらかじめ準備しておいたシャイニングブローを構える。
「ま、まずいな」
「ゼロ距離だ、喰らえシャイニングブロー!!」
『ズドォン』




