162話 聖戦
「エンドスキル発動、リパルション」
『パシィッ』
ゴエティアは蘭方の放った白炎をスキルで吹き飛ばす。
「ちっ、ダメか」
「いや発想としては悪くなかったぞ」
「あ、ありがとう」
蘭方はそう言うと小さくお辞儀をした。
「……お前、おそらく自覚はあまりないとは思うが、凄い事をしているぞ」
「凄い事?」
ゴエティアは蘭方を真っ直ぐに見つめそう話す。
千年前、ゴエティア達3大魔神が、女神と争いを繰り広げたいた頃。
ゴエティア、アスタロト、サタンと渡り合える者はそう多くなく、ましてや一対一で戦えるなど、嶺王以外には不可能だった。
しかし今、蘭方はそんな強敵であるゴエティアと肉薄した戦いができている。
この事実をゴエティアは素直に凄いと感じていた。
「ああ、そもそも俺のリパルションは、受ければ終わりの必殺のスキル、お前はそれを何発も受け耐えている、その時点でおかしいのだよ」
「"りぱるしょん"ってなんだ?」
蘭方は真面目な馬鹿である。
そのためゴエティアとの戦いの最中、ゴエティアのスキル名は耳に入ってはいるが、聞こえていない、それほどに蘭方は集中しているのだ。
しかしその一言にゴエティアは凍りつく。
「お、お前、一体何を考えて戦っているんだ、相手の技の分析とかしないタイプなのか」
「いや技の分析って、そんなもん当たるか躱すかの2択だろ、なら考える事なくね?」
蘭方は、"何をコイツは言っているんだ"という表情を浮かべそう答える。
「は、はは、もういい蘭方よ、お前は話すな」
「え、なんで?」
ヌルッとしているが、2人の戦いは最終局面へと突入する。




