153話 魔神の力
『ギチチチチ』
「き、斬れない」
不意をついた鏡花だったが、神仙刀の刃はサタンの筋肉を斬ることができず、止まってしまう。
『おい何してる、早く逃げろ!!」
その様子を見た嶺王は鏡花へそう叫ぶ。
「え?」
気がつくとサタンの右拳が鏡花の目の前にあった。
「真獄!!」
『バゴォン』
サタン真獄は鏡花の顔面をぶち抜き、数メートル吹き飛ばす。
『くっ、ダメだったか……固有スキル発動、嶺源』
『ギュオオオ』
固有スキル嶺源。
山一つ分の生命力を拳に宿らせ、相手へ向け放つスキルであり、威力は英霊系固有スキルの中では最強である。
「はっははは、やっと本気を出したか嶺王ぉぉぉおお!!」
それを見た魔王は嶺王へと向き直り、左拳に真獄を発動させる。
『喰らえ、嶺源!!』
「真獄!!」
『ズドォン』
二つの大技にビルは耐えられず、倒壊をし始めた。
『ズゴゴゴ』
「……」
崩れていく瓦礫の間に気を失った鏡花の姿があったが、そのまま瓦礫に埋もれていってしまった。
「はっはははは、楽しぃぃなぁぁ、なぁそうだろ嶺王よ」
倒壊したビルの瓦礫の上のサタンは高笑いし、そう話す。
『ガラッ』
『楽しいからはしらん、だがなサタンよ油断はいかんぞ』
瓦礫をひっくり返して現れた嶺王は、サタンへそう告げる。
「油断?おいおいまともに俺の真獄をモロに受けたんだぞ、もう死んでるだろあんな奴はよぉ」
『さてどうかな』
サタンは笑みを浮かべそう言い放つ。
『キュオオオ』
「あ、なんだ?」
その時、サタンの近くのの瓦礫から暖かい光が漏れ出る。
SSSレアダンジョンアイテム、太陽王。
生命力と調和を司る王にして、鏡花の英霊。
『バコォン』
そうしてその瓦礫を吹き飛ばし、鏡花と嶺王と同じくらいの体躯をした男が現れる。
『……鏡花よ、大丈夫か?』
『シュオオオ』
「うん大丈夫、ごめん油断した、でももうしないよ」
砕かれた顔面を再生しながら鏡花がそう答えると、鏡花の右腕に嵌められた"十至聖剣"の腕輪が回り始める。
「おいで、ファフニール」
『ガシッ』
そうして鏡花は一本の聖剣を手にするのだった。




