152話 一瞬の勝負
ーー連夜vsアスタロト
「ゼェ、ゼェ、グオオオ」
「ケヒヒ、ずいぶん苦しそうだな」
人狼化が終わる時間が近づき、半同化によるリバウンドが連夜を襲いはじめていた。
半同化の強制解除まで残り2分。
「グォォオ!!」
『ギュオ』
雄叫びを上げた連夜はそのままアスタロトへ突撃していった。
「ケヒヒ、こいよ切り刻んでやる、エンドスキル発動、天地開闢」
『ギャリィィィン』
アスタロトも天地開闢を使い、連夜を迎撃つ。
「グォォオオオ!!」
『バギィ』
人狼の鋭い爪と天地開闢が激しくぶつかった。
『ギリィィィ』
「グォォオ!!」
「くっ、い、勢いに押し負けてる、だが負けるわけにはいかない!!」
両者一歩も引かぬ押し合いとなる、しかしここで連夜の残り時間が1分を切る。
「グォ」
「ここだ!」
『ズシャ』
連夜の力が抜けた一瞬の隙を突いて、アスタロトは天地開闢で連夜の腹を貫いた。
「よ、よしこれで俺の勝ちーー」
『ガパッ』
「へ?」
その時アスタロトの眼前で連夜の大口が開く。
「お、おいお前、腹……腹にささーー」
『バチンッ』
そうして連夜はアスタロトの首を食いちぎった。
「ぺっ!」
『ゴロン』
連夜は口からアスタロトの頭を吐き出した。
『ボシュウウウ』
その瞬間、人狼の身体から白い煙が放出される。
「はぁはぁ、か、勝ったのか」
煙の中から人に戻った連夜が現れた。
「は、腹は大丈夫か」
腹を触るが連夜の腹には穴は空いてなかった。
「よ、良かった、フェンリルはどこだ……嘘だろ」
そうして連夜は隣に倒れるフェンリルを見つける。
『れ、連夜か』
フェンリルの腹には大きな穴が空いていた。




