150話 祭の強さ
「グオオオオ」
「ケヒヒ、これが攻略者なわけねぇよな」
アスタロトは吹き飛ばされた自身を追ってきた連夜を見てそう呟く。
腰まである長い青白い髪に、狼のような顔、2メートル近くある体躯。
この姿を見てまさかヒトとは思わないだろう。
『ギュオオオ』
「いきなりか」
連夜はアスタロトへ放つため、冷気の爆弾を生成し始める。
「アルティメットスキル発動、星刻印」
『バシンッ』
アスタロトは聖刻印を使い、連夜の口を塞いだ。
「これでもうそのヤバそうなのは撃てないだろ」
「……」
その時、連夜の目がニヤリと笑った。
「その顔まさか」
『ガパッ』
連夜は星刻印を破り大口を開いた。
「ケヒヒ、上位攻略者にまともな奴はいないのだな」
『ズドォン』
そうして冷気の爆弾はアスタロトへと命中し、大きな爆発を引き起こす。
「ケヒヒ、こりゃあさすがに強すぎるな、何かネタがないと理屈に合わないぞ」
爆風が晴れるとそこには右腕が消し飛んだアスタロトがいた。
連夜の活動限界まで残り3分。
アスタロトにとってはここを凌ぎ切れば勝利となり、連夜にとってはここが正念場となる。
「グオオオオ」
「ケヒヒ、片腕となったがこれくらいで殺される俺ではないぞ化け物よ」
ーー祭サイド
「エンドスキル発動、魔獄」
『ギュオオ』
魔王の右腕に黒いオーラが集まり始め、祭もそれに備えるため魔弾を込める。
「魔弾装填」
『ガシャン』
八魔星の天銃は一度に6発まで装填可能、そして今、祭は6発全てをウラヌスで装填した。
「ふぅ、はじめるか、SSレアダンジョンアイテム発動、死王の義眼」
『ギュイン』
SSレアダンジョンアイテム、死王の義眼。
祭の左眼に装着されているアイテムであり、効果はスキルポイントを消費して自分の分身体を生成するというもの。
「ほぉ、面白いなその眼で一体何をするつもりだ」
「固有スキル発動、二重」
『ドロンッ』
「なるほどな、増えるのか」
「まぁそんなとこだ、あと増えるのは俺だけじゃねぇよ」
「……おいおいそれは悪手だろうよ」
そう話す魔王の目の前には、二丁の八魔星の天銃を構える2人の祭。
そうこのアイテムが増やせるのは人だけではない、ダンジョンアイテムもその対象なのだ。
「あばよ魔王、安らかに眠れ"魔弾"ウラヌス」
『ズドドォン』
二丁の天銃から放たれたウラヌスが魔王を襲う。




