149話 神仙刀
「……このビルの上に何かいる」
サタンの雄叫びを聞いた鏡花は真剣な眼差しで、ビルの屋上を見つめていた。
「そうだよ伊地知ちゃん!いるんだよ、本当にやばい奴がさ!!」
「先輩……」
伊地知は迷惑そうな顔で御影を見つめた。
「ご、ごめんねー」
御影は半笑いを浮かべてそう謝った。
「……別にいいです、それよりも上に行ったほうがいいかもですね」
「えー、戻りたくないよ」
「……貴方の英霊がいるのですよね」
「そ、そうだけど」
御影小夏は、基本的に戦闘は嶺王に任せており、戦闘中はたまにスキルで攻撃したりする程度でほとんど参加しない。
故に嶺王が逃げろと言った敵に会いたくないのだ。
「はぁ、なら私1人でも行きますね」
『ググッ』
そうして鏡花は足に力を入れた。
「え、嘘でしょ飛んで行くつもり?」
「はい、御影さんは上の奴に狙われるかもしれないので早く逃げてくださいね」
『ドシュッ』
そうして鏡花は高く飛び上がり、サタンと嶺王が戦うビルの屋上へと向かった。
ーービルの屋上にて
「真獄!!」
『ズドォン』
『くっ、この強さ懐かしいな』
嶺王はサタンの一撃をなんとか受け止め、攻撃を凌いでいた。
嶺王のスキルによりサタンは鈍化はしたが、パワーは別に弱体化していないため、依然としてサタンの一撃は強力である。
『ビュン』
「……」
その時、サタンの背後から攻略者ランキング2位伊地知鏡花が現れ、サタンの一撃を受け止めている嶺王と目が合う。
すると鏡花は人差し指を唇に当てて、静かにのジェスチャーをした。
『……うおおおお!!』
意図を理解した嶺王は、サタンの意識が背後の鏡花に向かないよう、大声を出してサタンを押し返す。
『ジリっ』
「きゅ、急に押し返してきやがって、このウスノロ野郎が!」
嶺王が押し返すと負けじとサタンも嶺王を押し、2人は押し合いとなった。
『うおおおお!!』
「うおおお!!」
激しい押し合いの最中、鏡花はサタンの背後に立ち、神仙刀を抜いた。
「スキルポイント10,000消費、神刀一閃」
『スバァン』
そうして鏡花の神刀一閃が、サタンへと勢いよく放たれるのであった。




