表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オンラインで間違って最弱な鬼を選んでしまった件  作者: あるすれっと
開催、ゲームの祭典オタ杯闘争!
36/104

5-4

──そして時が過ぎ祭り前日──


待ちに待った祭り始まりの日。


俺は携帯ゲーム機を片手に持ち、南方で使ってるキャラのコスプレをして玄関の戸を開けた。


「ひゃー、いっぱいるなー」


只の道なのだが、とても大勢の人がいる。


車道が埋まるんじゃないかというくらいに。


なおその人たちも俺と同じように、携帯ゲーム機を持って、なんだかそわそわしていた。


どうやらまだ始まってないようだ。


俺は自宅玄関の目の前にしゃがみこんだ。


なお今日は祭りへの高揚感と期待が高すぎて、いつものコミュ障スキルが発動してない。


まぁ対人になったら無理だろうけど。


人に接せず、思いっきり楽しみたいところだ。


「にしてもまだ始まらないのか?」


近くの時計は8時過ぎを指す。


大体このくらいの時間から始まるので、てっきり開始しているかと思ったのだが……


と思った丁度その時だった。


町の至る所にあるスピーカーから、男性の声が聞こえてきた。


『あー、マイクテスマイクテス。……では、これから開催宣言をします。では皇帝、挨拶を』


『始める』


『と言うことで……第258次オタ杯闘争の開始だッー!!』


「「「「オー!!!」」」」


アナウンスの声に合わせ、全員が雄叫びをあげ、その声と共にゲームの電源を入れていった。


よし、俺も電源を入れるかな。


因みに言っておくが、カセットは入っていない。


しかしハイ・ジーン帝国の方針により、祭りの間まだ発売してない最新ゲームを無料で配信し、それをゲーム機で受信して遊べるのだ。


ゲーマーにとってはまさに天国な国、それがハイ・ジーン帝国。


「さて、どんな新しいゲームがあるかなー」


俺は早速新規ゲームを確認する。


できれば協力プレイかアクションがいいのだが……


「育成ゲームにパズルゲームだけか?」


配信されたゲーム全てが、育成かパズル、他にはシュミレーションやでノベルタイプ系しかなかった。


簡単に言えば一人でやるものしかほぼない。


……確かにパズルとかも好きだが、今は別なのがしたいんだ。


ガッツリご飯を食べたいのに、出てきたのはスイーツだけみたいな感じだ。


なんか萎えてしまったし、少し散歩でもするか。


俺はゲームの電源をオフにし、適当に歩き始めた。


見る限り皆も不満なのか、元から持っていただろうゲームをやっているようだ。


「あれ、ショウじゃん」


観察しながら歩いていると、目の前に一人の女子が俺に話しかけてきた。


ロングの黒髪に、小さな身長。


服装は白のワンピース。


一見幼女のように見えるが、こいつは幼馴染みである。


名前は峪星よくほしマニ。


俺が家族以外で普通に喋れる、唯一無二の存在だ。


「おー、久しぶりだな。マニ、いやシーメルさんよ」


因みにシーメルのユーザーである。


マニは「あれ、バレてた?」と、まるで言われるのが分かっていたかのように笑いながら言った。


「あの村で既に怪しいと思ったけど、あの町で一緒にいて確証したよ。あんな事するのマニ位だし」


それに話しやすかったしな。


他人と会話ができただけでも奇跡だけど、俺があんなに話すことはあり得ないってのも証拠の1つだった。


「そうよね、私でもそう思うわ。けど、アンタも分かりやすかったわ。あんな重度のコミュ障アンタしかいないからね」


「おまけに名前をリアルと同じにしてるしな」


「ところで今なにやってたの?」


急に話を変えてきた。


まぁマニにはよくあることだから問題はないが。


基本自己中だし。


「ただの散歩。面白いゲームがなかったからブラブラしてた」


「やっぱり?」


私もそうだったと言わんばかりの表情でマニは言った。


やはりそう思っていたか。


こいつも俺みたいなプレイスタイルだからなぁ。


協力プレイのゲームを一人でやって極めるというような。


まぁ、マニの場合は転売の為のアイテム収集と「私最強!!」するためのレベル上げの為に一人プレイをしているのだが。


「ねぇ、つまんないし南方しない?」


「南方は明日のためにメンテ中だっての。掲示板見てないのかよ」


「マジか」


ショックだったのか、マニはその場に倒れる。


よっぽど暇なんだな。


しゃーない、幼馴染みとしてここは暇を潰してやろう。


「そこで対戦ゲーやってる人たちいるから、一緒に殲滅してやろうぜ」


「……いいねぇ」


不適な笑みを浮かべて答えるマニ。


俺はその言葉を聞くと、直ぐに相手グループの了承を得た。


スケッチブックで筆談しながら。


とにかくOKをもらった俺らは、2対多数戦をすることになった。


──ふっ、君たちは知らんようだな。


ここに最強の廃人2人がいることに!


「はい甘い甘い。ショウ、やっちゃって」


「りょーかい、サポートよろ」


「なっ、何だコイツら!俺らの攻撃を全てかわし、的確にダメージを与えてきやがる!!コンビネーションも抜群じゃねぇか!」


モブ君よ、解説ありがとう。


そんなわけで気付けば屍だらけ、いつの間にか全員を倒した。


「私たち倒すには今の千倍必要ね」


「他愛ないぜ」


その後も、対戦ゲーをやっているグループを発見するや否や武力介入し、殲滅。


他にもレースがあれば首位と二位を独占し、パズルゲームは速攻俊殺。


格ゲーも壁ハメでボコり、音ゲーでは全てフルコンボでゲーマーを狩っていった。


そうやっている内に、気付けば夜。


「ふー、楽しかった」


「だなー」


久々に大暴れした気がする。


学校以外で外に出ること自体が久々だったし、南方以外のゲームも久方ぶりだったし。


満足満足。


「……明日は南方の祭りかぁ」


突然マニが呟くように言った。


そして俺の方を向いて


「明日は絶対優勝だからね!頑張りなさいよ!!」


そう言ってマニは自分の家へと帰っていった。


俺は「なに負けや死亡、はたまた恋愛フラグ(?)をたててるの?バカなの?死ぬの?多すぎじゃ」と思いながら帰宅。


なお余談だが、その途中一件のメールが来た。


「裏切り者め、このリア充がbyナビ子」


俺は「ドンマイ」とだけ返信し、ようやく家にたどり着いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ