お嬢と奴と勘違い
早めにテスト終わらせたい。
伸ばし棒のくだりはもう止めよう。話が一向に進まない。
「で、何から教えてくれるの?」
お嬢は俺に教えてもらう気しかない。勉強以前に自分で考えることを教えたほうがいいのかもしれない。だが、今は勉強が優先だ。
...面倒くさいからじゃないぞ。
「とりあえず家から教科書とワーク持ってきて」
とっっってつもなく更新ペースの遅いこの小説を全話目を通している奇特な読者様方(すみません偏見です)なら、ん?と首を傾げる場面であろう。そう、俺は公園にてお嬢に問題を出していたのだ。しかし!そこで教科書を持っていないのがお嬢!それでこそお嬢クオリティ。結果俺が暗記していたのでなんとかなったが。
とにかくこれ以上俺自身に精神的苦痛をあたえるほど俺はマゾでは無い。はやくも持ってきて頂きたい。いくら5月とはいえそろそろ寒くなってきたのだが。
「持ってきたよ〜」
帰ってきた、お嬢さんが。諸悪、ではなく今日の俺の心労の根源。早めに終わらせよう。
「おかえり災厄」
「でぃざ、...って何それ」
「何でもない。さあ、始めようか」
ああ危なかった。お嬢がもう少し知識をもっていたら命はなかったな、うん。
それから俺はしばらくまともに勉強を教えた。元々お嬢は勉強が出来ないわけではない。そこそこ良いペースで進んだ。...中身がポンコツなのは健在だったが。
そして、時は流れ、...奴がやってきた。
俺は見つけてしまった。お嬢に引っつこうとしている奴を。
「えーい!」
「痛い!なんでいきなり叩くの!?」
「ごめん。奴がいたんだよ」
「ひゃっ!奴ってまさか...」
そう、奴は
「蚊だ」
「ふぇ?」
「だから蚊だって」
「良かった〜。Gかと思った」
は?G?なぜ略す。まあ反応はするが。
「性別なんか分かるわけ無いじゃん」
「へ?」
「え?」
「あのーしつじ?Gって何のことかわかる?」
「何聞いてんだよ、お嬢じゃあるまいし」
ほんと、何聞いてんだろねこいつ。Gといえばあれしかないでしょ。
「GIRLS、でしょ?」
「GOKIBURIだよ!」
俺、しばしの沈黙。...。そうだった〜!完っ全に頭から抜けてた。うっわハズ!勘違いとか無いわー。てかお嬢に常識で負けたのがすっげー屈辱!
「ん〜〜〜」
お嬢がドヤ顔をしている。いつもならからかってやるけど今は無理だ。
悶絶する側になった執事なのであった。
思い出してリアルで悶絶。




