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乙女探偵団が通る  作者: 白百合三咲
特別コラボ編  マダムリーズへの疑惑
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淑女達の行方

 ここは銀座高島屋5階。このフロアはロシアから来た実業家ムッシュガローラのブティックとスイーツパーラーが入っている。乙女達の間で人気で訪れる女学生も少なくない。

今日も袴姿の女学生が2人やって来た。

「いらっしゃいませ。」

「あの、ムッシュガローラはいらっしゃいますか?」

女学生が店員の女性に詰め寄る。手には赤いカチューシャが握られている。

「これ、えりかお姉様の物ですよね?」

(えりかお姉様?!)

その傍らで女学生と店員のやりとりを聞いている者がいた。

(梅子ちゃん?!)

彼女は梅子だった。貴婦人は梅子のことを知っているようだ。それもそのはず貴婦人の正体はマダムリーズの店で女物の服を着たえりであるから。

「私のお姉様も帰ってこないのよ。」

梅子と一緒にいた少女も店員に詰め寄る。

「女優の花池さらよ。この店に入ってから行方が分からなくなってるのよ。」

「申し訳ございません。オーナーは今席を外しておりまして。」

「惚けないで。えりかお姉様はムッシュが誘拐したのよ!!」

「ちょっと貴女達。」

貴婦人は梅子達に声をかける。

「貴女誰ですか?!」

梅子はえりの正体に気づいてないようだ。

「店員さんだって困ってらっしゃるわよ。それに証拠もないのに誘拐犯と決めつけるのは宜しくないわ。」

「証拠ならここにあります。」

梅子は赤いカチューシャを出してくる。

「わたくし、ムッシュガローラとは親しくしておりますが彼がそのような方とは思いませんわ。言い掛かりはおやめになって!!」

えりの迫力に負け梅子達は店を後にする。梅子に対して本当はこんなことはしたくなかったが危険な目に合わせたくなかったから致し方ないのだ。

 慣れない女言葉で啖呵をきったせいか、緊張が解けその場に座り込んでしまう。

「マダム、大丈夫ですか?」

えりが顔をあげると見覚えのあるロシア人の紳士がいた。

「ムッシュガローラ。」

以前あったときと同じで西洋の軍服を着ている。

「マダム、先ほどはありがとうございました。奥で聞いていましたよ。我々も根も葉もない噂を流され困っていたところなのです。」

ガローラはえりを抱き起こす。

「いえ、わたくしは根拠のない噂に流されている者を見るとつい強くでてしまう癖があるようですわ。」

「宜しければお礼にご馳走しましょう。どうぞ。」

えりはかふぇすぺーすへと案内される。席に着くと先ほどの女性店員がお茶を持ってくる。

えりはお茶を口元まで持っていき匂いを嗅ぐ。

(薬は入っていなさそうだな。)

「素晴らしい香りですわ。」

「こちらは新作のローズティでこざいます。それからこちらも。」

ガローラは苺のケーキを持ってきた。

口に入れるえりしかし

(なんだ?!意識が朦朧としてきた。)

えりはその場に倒れ込んでしまう。  



「あの、大丈夫ですか?」

えりは何者かに起こされる。

目の前にはドレス姿の貴婦人がいた。

「貴女はリリカさん?!」 

えりは1枚の写真を取り出し目の前の貴婦人と照らし合わせる。彼女はえりが捜索以来を受けたロシアの貴婦人だった。

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