王妃のお屋敷
まりの屋敷に着くとももかがインターフォンを鳴らす。
中からメイドがインターフォン越しで対応する。
「すみません、私花野高等女学校の香咲ももかです。お姉様、まりお姉様にお取り次ぎできますか?」
「ももか様、今守衛に開けさせますのでお入り下さい。」
メイドはももかの名前を聞くとすんなりと通してくれた。守衛が門を開けてくれ、お屋敷の玄関に行くとメイドが出迎えてくれた。
「どうぞこちらへ」
ももか達3人はメイドに連れられまりの部屋を目指す。
赤い縦断に白い壁、金色のドア。迷路のように同じ風景が続き初めて来たえりとゆきは目が回りそうだった。
「なあ、こんな場所迷わないのか?」
えりがももかに尋ねる。
「私も最初に来たときは迷子になりそうで、お手洗いもお姉様についていってもらいました。」
「そうか」
一向はローマ字で「MARI」と名前が書かれた部屋の前で止まる。
ここがまりの部屋であろう。
「お嬢様、ももか様が会いに来てますよ。」
メイドがノックをしながらまりに呼びかける。
「どうぞ。お入りになって。」
メイドが扉を開けると3人は部屋へ入る。
部屋には薔薇の縦断が敷かれ白い引き出しと机、真ん中に白いテーブルと椅子、そして天蓋付きのベッドには純白のレースのネグリジェを着たまりが横たわっていた。
(ここは人形の家か?)
えりは心の中で粒やいた。
「ももか、来てくれたのね。」
「はい、お姉様も元気そうで良かったです。」
「この方々は?」
まりはももかの傍らにいるえりとゆきに気づく。
「私達は乙女探偵団です。」
ゆきが自己紹介をする。
「ふふふ、」
まりはベッドの上で笑っている。
「面白い方ね。乙女って男性もいらっしゃるのに。」
「僕はこれでも女だ。小宮えり。探偵をしている。彼女は僕の秘書のゆきだ。」
えりはジャケットを脱ぎ、タイを緩め、ブラウスのボタンを外し、胸元を見せる。
「本当に女なのですね。これは失礼致しましたわ。」
まりが謝罪するとえりは再びブラウスのボタンを締め、脱ぎ捨てたタイやジャケットを身につける。
「お姉様、この方々はお姉様の力になってくれるんです。だから汚名を晴らしてまた学校に来て下さい。」
「そうね。わたくしもいつまでも部屋に閉じ込もってはいられないわ。」
まりは立ち上がり、クローゼットを開ける。中は人が入れるほどの広さがある。
「このお姿では失礼なので着替えて参りますわ。」
まりはクローゼットの中に入ると扉を閉める。
数分で再びまりは扉を開け中から出てくる。
レースのネグリジェではなく白地に青い花柄のフリルのワンピースを身に纏っている。後ろにはリボンがついているのが可愛らしい。
まりは3人の来客に椅子を勧めると自分はベッドに腰かける。
「お姉様、この写真を見て下さい。」
ももかは学校の黒板に貼られていた写真を見せる。
「この写真に心あたりはありませんよね?」




