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乙女探偵団が通る  作者: 白百合三咲
大正フレンチレボリューション
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乙女探偵団結成

 マリは男性といる写真を学校中にばらまかれてから学校に来なくなった。

ももかは一度だけ学校帰りに会いに行ったが女中が通してくれず顔も見ずにそのまま帰った。

「それでももかちゃんは僕にどうしてほしいんだ?」

話を聞いていたえりが尋ねる。

「あの写真をばらまいた犯人を見つけてほしいんです。」

「見つけてどうする?警察にでも突き出す気か?写真を取られたくらいじゃ警察は動いてくれないぞ。」

「いえ、違うんです。」

ももかが望んでるのは犯人を捕まえることではない。まりに謝罪してほしいのだ。

「そうすればお姉様もまた学校に来れると思うんです。」

「だけどこんなことするまりさんも僕はどうかと思うよ。」

「私はこの方がお姉様だとは思えないんです。」

写真の中のまりは着物を着ている。それも帯を後ろ前にして。まりは長年ウィーンにいたから着物よりもドレスのが慣れている。5才でウィーンに移り住んだから着物など着たことないと以前話していた。

「じゃあ、明日君のお姉様のとこ行ってみようか?」

「はい。」





 翌日ゆきはえりとまりの邸宅へ向かう準備をしていた。

「ゆきちゃん、いくよ。」 

「ねえ、えりちゃん。私なんかが秘書でいいの?」

「君は1年前彩花ちゃんの事件解決に協力してくれただろう。」

「だって彩花さんは親友だったし。」

「それに無職の居候をタダで住まわすほど余裕もないんだ。」

「無職じゃありません。小説家って言って下さい。」 

ゆきは剥きになって言い返す。

「まだ連載が決まったわけじゃないだろう。ほら、行くよ。」 

ゆきはえりに促され事務所を出る。



 えり達は花野高等女学校の最寄り駅まで電車で乗り継ぐ。ももかと待ち合わせしてるのだ。 

「えりさん、ゆきさん。」 

袴姿のももかがやって来た。髪には女学生らしく赤いリボンをつけている。

「学校帰りか?」 

「はい。」

「これで乙女探偵団集合ね。」

突然ゆきが口を開き妙なことを言う。

「ゆきちゃん、なんだそれ?」  

少女小説では女の子達が複数で行動するときは少女歌劇団のように少女もしくは乙女と名のつく団体名を名乗るそうだ。

 ゆきの案で可愛らしい名前の探偵団が出来てしまった。

ももかがえりとゆきをまりの邸宅まで案内することになっている。

まりの住むお屋敷は日比谷にある。ももかも一度連れて行ってもらったことがある。まりは普段は専属の運転手に学校まで送り迎えをしてもらっているがももかがお邪魔した帰りにまりの屋敷の最寄り駅まで送ってもらったので電車での行き方は覚えている。

 学校からまりの屋敷の最寄り駅までは3駅とそんなかからない。

3人は電車を降りると西洋建築が立ち並ぶ住宅街を歩く。

「こちらです。」

ももかは過去にまりに描いてもらった地図を頼りにまりの家を探す。彼女についていく。えりとゆき。

「この家です。」

3人は宮殿のような大きなお屋敷の門の前に立った。

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