表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女探偵団が通る  作者: 白百合三咲
紅はこべからの挑戦状
PR
44/67

最終話 謎の騎士への恋文

 浅草少女歌劇団の一件から2週間後の花野女学校の4年梅組の放課後の教室。

「ごきげんよう」

「ごきげんよう。」

今日も洋装の令嬢まりは授業を終え帰宅するとこれだ。しかしまりの洋装はいつもと少し違う。

「ねえ、まりさん。」

話しかけてきたのは美伶だ。

「何?美伶さん?」

「今日はまたいつもと雰囲気違うわね。」

今日のまりは丸襟に白ブラウスに黒地に赤い花模様に赤いフリルのついたスカートをはいている。いつものようなクリノリンスタイルのドレスではない。

「お姉様。」

そこにももかがやってきた。彼女はまりと色ちがいのブラウスを着ている。ももかはピンクでまりは赤だ。よく見るとスカートも色違いだ。

「まあ、貴女達お揃いね。さすがは姉妹だわ。」

美伶が笑い出す。

「これももかと買いに行ったのよ。」

2人が行ったのは梅子が贔屓にしてるマダムリーズの店である。

「お姉様、急ぎましょう。公演が始まってしまうわ。」

ももかはまりの手を取り急ぎ足になる。

 公演というのは浅草少女歌劇団星組の紅はこべである。2週間前の事件があった回に観に来てた観客のために休演日に追加公演を行うことにした。ももかとまりは招待されたのだ。

 劇場に着くとももかは手紙を出す。

「こちら渡せるかしら?」  

「あら、どなたに書いたの?」 

「あの騎士の方。衛兵からマルグリットを守る素敵な方。」

ももかが話してるのはえりのことだ。しかしももかは彼女が星組の男役の誰かかと思っている。

「ももかちゃん、まりちゃん。」

2人の隣にやって来たのはえりとゆきだ。梅子が招待されていたがお姉様と先約があるためゆきを代わりに誘った。えりはゆりなを救ってくれたお礼にと特別に招待された。  




 

 公演は何事もなく幕を降ろした。終演後えりはそのはや劇団関係者に挨拶に向かおうとする。

「あの」

ももかが声をかける。

「何だい?ももかちゃん。」

「私も一緒に行ってもいいですか?私手紙を渡したい方がいるのです。」

「気持ちは分かるけど劇団員は事前に約束した相手じゃなきゃ面会できないんだ。手紙は僕が預かっておくよ。」

ももかはえりに手紙を託すと劇場を後にした。    



 

 面会を終えて帰宅するとえりは手紙を開く。手紙の宛名にはすたーの名前はなく「謎の騎士へ」とだけ書かれていた。えりはすぐに手紙は自分宛の物だと分かった。

「えりちゃん、言わなくてよかったの?」

ゆきがお茶を出しながら尋ねてくる。

「何を?」

「騎士の正体は自分だってこと。」

「僕が多江子さんを仕留めるために扮装して舞台に紛れ込んだってか?言えるわけないだろう。そんな夢が壊れるようなこと。それ言ったらゆきちゃんが嫉妬するだろう。」

「する。」

ゆきはえりに抱きつく。

えりはゆきの手を退けると中から便箋を取り出し読みはじめる。



「謎の騎士様

  あなたの名前をまだ存じ上げずこの

ように呼ぶことをお許し下さいませ。貴女の見事な剣さばき心を奪われました。姫を守る姿はまさに理想の王子様です。あなたのことしか考えられません。

      大正11年7月5日 日向坂ももか」

浅草少女歌劇団の話はこれで終わりです。

次回は過去に書いた作品とコラボしたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ