ももかの監禁
えりの事務所にやって来たのはまりだった。
「やあ、お嬢様。どうしたんだ?」
えりはゆきを送り出すと部屋にまりを上げる。
「えりさんに依頼があって来ました。」
まりは持ってきた風呂敷を机の上に出す。
風呂敷の包みを開くと中から大金が出てきたです
「こちらが依頼料です。ももかのこれまでの依頼料金も含まれております。」
ももかはまりの写真の事件のとき依頼料は卒業後に働いて返すと言っていた。えりもももかの事情を知ったら首を縦に振らずにはいられなかった。
「それで君の依頼とは何だ?」
「ももかを助けてほしいのです。」
まりは5月に入ってから学校でももかの姿を見ていないという。教室に行っても彼女の姿はなかった。担任教師に聞いたところずっと連絡もなしに欠席してるという。
新しい家族と住んでるお屋敷を訪れたがメイドが対応した。ももかは天津へと今日両親と向かったとだけ言われて会わせてもらえなかったのだ。
しかし帰り際ももかの父が部下の運転する車で帰宅してきた。不思議に思ってまりは帰るふりをして庭を調べることにした。
「すると窓を叩く音が頭上から聞こえましたの。」
まりが音のする方を見上げると窓を叩くももかの姿が見えた。窓には鍵がついていないのか自力で開けられることができない。
「ももかもわたくしに気づいて口を動かしながら何か言いたそうにしていたのですが」
奥からメイド達の話し声が聞こえ逃げてきたという。
その時
「ただいま。」
ゆきが帰ってきた。
「ゆきちゃん、取材は上手くいったか?」
「ええ、いったわよ。いい新作が書けそうだわ。」
「ゆきちゃん、朝机に置いていた新聞持ってるか?」
「これのことかしら?」
ゆきが取り出したのは少女誘拐に関与していた伯爵夫妻の記事が載った新聞であった。えりはまりにその記事を見せる。
「まりちゃん、君はももかちゃんのお父様を見たって言ったね。それはこの人ではないか?」
まりは写真に載せられた伯爵の写真を見る。
「若干年はいっているようだったけれど面影はあるわ。」
「やっぱりか。ももかちゃんが危ない。」
その頃。伯爵家のお屋敷では。
「お願い開けて。誰か助けて。」
ももかは部屋の窓を叩き助けを求めていた。
「無駄よ。ももか。」
部屋に何もが入ってきた。ももかの母、いや伯爵夫人であった。伯爵夫人の黒いスーツ姿の男がいた。ももかが逃げようとした時力づくで押さえ付けようとでもするつもりであろう。
「ここから出してください。伯爵夫人。」
「あら、どうして?ずっとお母様と暮らしたかったのでしょ?」
「貴女はお母様じゃありません。容子夫人。私の本当のお母様は花江という名前です。手紙もあります。」
しかしその手紙は舞踏会で落としてしまい今は手元にない。
ももかは椅子を手に取り容子に窓を割って逃げようとした。しかし
「きゃあ。」
黒スーツの男の1人に取り押さえられベッドの上に体を放り投げられる。
「いや、やめて。」
「やめときなさい。」
容子が止めに入る。
「この娘は大事な商品だからね。傷物になったらどうするんだ?」




