第3話 電動スケボーの方がそりゃラクだよね
ヤルシから一目散に逃げて、来た道を戻ってきたアドラスは、いっそのこと自分の村まで戻ろうとも思っていた。それぐらいビビっていたのであった。しかし、自分の村を出発してからまだ半日も経っていないうちに、どのツラ下げて戻れるだろうか。いやぁ、ちゃんと鍵閉めたか心配になっちゃって、とでも言おうかと思ったが踏み止まった。
しかし、踏み止まったのは自分の村が目視できるぐらい戻った後だった。
「帰るつもりはないが、みんなどうしているだろうか…」
アドラスは強がった。下唇を可愛く噛んで立ち尽くしていると、そこへ村からスケボー野郎の集団「門限ジュージ」が偶然通りかかった。因みにウィール(タイヤ)はスピットファイアで統一している。
「え?あれ?アドラスさんじゃね?」特攻隊長のシェードが下からアドラスを覗き込むように言った。
「ほんとだぁ。さっき出て行ったと思ったのにぃ、ここで何してるんですかぁ?」チームの紅一点、ビルティンスが一部にはウケがいい話し口調で続いた。
「実は…」アドラスは返事に困った。
「アドラス、何か問題でも起きたのか?」チームリーダーのコムルが心配して詰め寄った。
アドラスは焦った。そして、全細胞を活性化させ、ここにいても問題ない理由を導き出そうとしていた。
時間にして5秒にも満たない制限時間の末、アドラスは口を開いた。
「実は、この中にいるんだ。探していた7人のうちのひとr…2人が!!」
アドラスは嘘をついたばかりか、欲張った。




