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極々普通の冒険譚  作者: ネコトイヌ
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第19話 お風呂一杯の札束っていくらぐらいだろうね

 マジレグンにあるという日焼けマシンを手に入れる報酬、300万に目が眩んだアドラスはその日のうちに町長のマプリーに快諾の意思を伝えた。

 「おぉ!なんと喜ばしい事でしょう。心の優しき人たちよ、感謝の言葉もありません。」マプリーは丁寧に言葉を並べた。

 「マプリーさん、まだ感謝されるのは早い。日焼けマシンを見事手に入れることができて初めて、今の言葉を受け取ることにします。」こちらも丁寧に返したアドラスではあったが、頭の中では札束で溢れたお風呂で女性たちと一緒に埋もれている、雑誌の後ろによくある風景が広がっていた。



 次の日の朝、アドラスとシェードは身支度を終えて、もう一度マプリーのところへ行った。

 マプリー「もう準備は宜しいですかな。」

 アドラス「はい、十分なおもてなしにとても感謝しています。余計に日焼けマシンを送り届けなければという気持ちで身が引き締まりましたよ、ハハッ」◯ッキーにも似た甲高い声でアドラスは笑った。

 「しかし、やはり道中やマジレグンで、どんな困難が待っているか分かりません。そこでこちらからも1人連れて行かせてはくれませんか。アドラスさん達の役にいくらか立てるかと思いますので。」マプリーはそう言って、着ぐるみ達の方に目を向けた。イヌを筆頭に子ブタ、タヌキ、キツネそしてネコが起立姿勢のまま立っている。

 思いもよらないマプリーの提案に、アドラスは一点だけを見つめていた。そう、ネコである。アドラスの頭では、既にネコと一緒に札束のお風呂に入っている自分がいた。

 「そうですか、町長のご提案痛み入ります。それでは…」と、アドラスは周りの目を気にしてひと通り悩んだフリをしたあげく口を開いた。


 アドラス「ネk…」

 ネコ「嫌です」

 アドラス「の隣の子ブタさんをお願いします」

 マプリー「分かりました。」



 こうして、シェードに続き、全く旅に関係ない子ブタがアドラス一行の仲間になった。


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