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第三話 通過
通知が震える。
——選考結果のお知らせ
「……」
開く。
『次の選考に進んでいただくこととなりました』
「……え」
「どうしたの」
「……通った」
「え、ほんとに?」
画面を見せる。
あやのが笑う。
「すごいじゃん」
「……すごい?」
「すごいよ」
もう一度見る。
ぎこちない志望動機。
「……これで通るんだ」
「通ることもある」
「……そっか」
ポケットにしまう。
胸の奥が少しだけ熱い。
「……」
右手を、少しだけ握る。
すぐに離す。
「なに?」
「別に」
「ちょっと嬉しそう」
「気のせい」
「そういうことにしとく」
あやのが笑う。




