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180 18歳 enjoy キノコ狩り

アルファポリス様で完結済み作品を、少しずつ手直ししながら再投稿しています。


『チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する』アルファポリスより書籍化。


昨日のトップ三者会談は非常に疲れた…


エルダーは僕以外の人間に会う事を基本好まない。事前に言ってあったとはいえ、けっして愛想が良いとは言えなかった。


それでもユージーン様は十分満足していたし、アルもそういうものだと気にしていなかったのは幸いだ。

意にも介さずエルダーに話しかけていて…コミュ力強っ!って思ったりしたものだ。


まあそんなわけで、思いがけずユージーン様に関して滞在中の接待はニコが引き受けることになったしアルも安心して僕にくっついている。


そして本日、コリンも到着したので満を持して西山でのキノコ狩りを開催する。

採って欲しいのはポルチーニ、ジロール、そしてこの世界では珍しいモリーユである。


アルはトリュフを探すそうだ。王子様にキノコ狩りをさせてもいいのかどうか…、お付きは微妙な顔をしていたが、基本ウエストエンドでは全てが無礼講。だからこそ彼や姫殿下たちはここに来たがるのだ。

あ、因みに弟殿下方はランカスター領に行く事が多いらしいよ?若いなぁ…


脱線したが…、とは言えそれらは滅多に見つからない上級キノコ。子供たちの多くが採取可能なのはボタンマッシュルームだろう。

マッシュルームにはいろいろ種類があるらしいが、これが僕の知る一般的なマッシュルームだ。そしてマイタケやシメジ。これらもここには多く自生している。



「さあみんな。がんばってたくさん採ってね!」


「はーい!」

「レジーさまー、ぼく得意!」

「ウリボーも来てたの?あれ?友だちも一緒?」


ちっちゃいブタちゃん…か、カワ…カワーーー!!!


「ミニブタのエースとコックです!」


ぐぁぁ!食べちゃいたい!あ、イヤイヤ。そうでなく。


ともかく、耳があったりなかったり、羽があったりなかったり、大人も子供も集まってみんな楽しそうにキノコ狩りを楽しんでいる。いい光景だな。



「ほら、ウィルもコリンと行っといでよ」

「でもコリンはどこかのご子息と話してて…」

「山に入るご子息とは珍しい…アル、誰か分かる?」


王城で多くの挨拶をされるアルは高位貴族の顔に詳しい。


「ああ。あれはオルコット伯爵家のご子息だね。コリン君と一緒に来たのかな」


オルコット伯爵!それは例のクーザ騒動の時一服盛られたご当主の内の一人であり、また、僕にとってはじめの一歩を踏み出させてくれた『祈りの祠』に接した領の当主でもある。

これは超vip!僕にとっては!


「大事なお方ですよね?だから僕はレジー様と居ます。いいんです。コリンとはお屋敷でいくらでも話せますから」

「そうだけど…」


僕はウィルにもキノコ狩りをもっと楽しんでもらいたい。アルが居る以上、ウィルは気を抜けないじゃないか。


「なら俺と行くか?よし!どっちがたくさん採れるか競争だ!」

「それいいね!そうしなよウィル!」

「レジー様、オスカー様…、もう!キノコは量より質ですからね。負けませんよ!」


笑いながら走って行ってしまう若者二人。元気だなぁ。



「レジー、ほらここにもキノコが」

「アル、それは毒キノコです。採っちゃいけません」ペシッ!

「ではこれは?」

「それも毒キノコです」ポイッ!


「ははは、王子様はキノコの見分けも出来ないのか」


笑いながら現れたのは白狼ヴォルフ。最近姿を見ないと思ったら…昼間に西山をウロウロなんて珍しい。


「王子様だから見分けが出来なくてもいいんだよ。ヴォルフ、何してんの?」

「動物制御の訓練だ。樹海も元ナバテア側に回れば闘争的な獣が多い。いい訓練になる」


ヴォルフは僕と中位魔獣を眠らせてから、なにかコツ…みたいなものに目覚めたらしい。今では僕の魔力無しでそれを成し得ようと努力の日々だ。


そしてそれはもちろん、僕の伴侶となるアルにもお知らせ済みである。隠して後でばれると何かと面倒なことになる、という事をこの数年で僕は少しばかり学習したのだ。



「ヴォルフ、君のその力があればいつかベルト地帯を何とか出来るんじゃないだろうか。違うかい?」


いや、さすがに無理ゲー…。それにもう一つ。


「アル、例えそれが可能だったとしてもベルト地帯はこのままですよ」

「何故だい?いくら君の力で完膚なきまでに封印せしめているとは言え、あれは非常に危険をはらんだもの。不要ではないのかい?」


バカを言っちゃいけないよ。あれこそがこの世界の根源と言っても過言ではないというのに。


「いいですかアル。確かにハイエルフを始祖とする僕たちには魔力があります。ここ大事です。良く聞いて下さいね。僕たちは便宜上魔力を持つと言っていますが魔力を生み出しているのではありません。」


「つまり…?」


「魔力とは魔物や魔獣の亡骸が変換されて生まれます。そうしてこの世界では意識せずとも大気中に自然と含まれるのです。あれが無ければ僕たちは魔法を使えない。僕たちが持つのは魔力を受け入れる素養。魔力の量とか属性とか、それは器の形だったり大きさだったり材質だったりっていう意味です」


「なるほど」


これはゲームの基本情報ではなくエルダーの受け売りである。


「僕たちにはベルト地帯があるからこそ他国よりも強い魔力を持てるんです。ハーフエルフの建国したウルグレイスはまた少し違う力に支えられていますけど…、それでもこの国、クラレンスがどこよりも強い魔力を持つのは間違いない。世界中見てきた僕が言うんですから」


「そう…」


お分かりいただけただろうか。


「世界中ね…」


あ、そこ?


「だが君が不死身でない以上私たちは子孫のことを考えねばならないよ。そうだろう?だがベルト地帯がどうにもならないのは前提だ。だからこそそのための秘策を昨日エルダーとは話していたのだ」



へー、そうだったのか…。スルーして半分寝てたから気づかなかった…





毎日更新を目指しています。

お星さまをぽちっとしていただけると大変大変嬉しいです。作者の励みでございます(;^ω^)


この作品はアルファポリス様で連載済みの作品を全年齢バージョンへ改稿し投稿していきますので、R18が苦手な方はあちらに行かないでくださいね(;^ω^)

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