↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラストダンジョンの隠しボスが日本観光をするようです  作者: 幽人
第6章 救世の勇者の恋愛事情
PR
35/65

第5章 ~旅の軌跡~

【異世界鉱山 千葉県鋸山(ちばけんのこぎりやま)】


【到達難度】:3

 東京(とうきょう)から東京湾アクアラインを経由して車で1時間半

 電車の場合、東京駅~千葉(ちば)駅や君津(きみつ)駅で乗換~浜金谷(はまかなや)駅まで2時間+乗換時間

 浜金谷駅から鋸山まで徒歩10~20分


【攻略規模】:4

 鋸山の北面南面両側や、複数登山道を観てまわる場合、丸一日がかり

 いずれかの登山道1つであれば、健脚ならば1時間程度


【攻略難度】:4-

 舗装された寺の境内を登る場合、ひたすら階段を上下する

 舗装されていない登山道を登る場合、山登りをすることになる

 山登りに適した格好推奨

 ロープウェイがあるため、体力に不安な人はそちらの利用を推奨


【異界深度】:1


【所有技能】:「奇岩景観」「海展望」「ヒカリモ」「梅の花見」

【所有技能】:「まさにダンジョン」

 ※食事事情

 鋸山周辺はレストランがあるような場所でもないため、食料は持参推奨

 車の場合、海際に海産物を出す土産物屋兼レストラン兼温泉施設がある

 山の境内では紫芋きんつばや梅の寒天が食べられる




■充メモ:

【07:00頃】出発 空模様は曇り、現地は霧雨

 今回も電車で旅行。

 大阪(おおさか)行きと違い、東京駅からは普通の電車に乗換。

 目的地周辺は海と山と畑ばかりの場所のため、本日は弁当を持参。

 目的地に近くなり、電車が海際を走るようになると、外は綺麗な景色に。

 ミヤさんもりゅーちゃんも喜んでいた。

 晴れていれば海の向こうに富士山(ふじさん)も見える絶景ポイントである。

 が、今日は雨模様のため、ざわつく海を鑑賞するに留まる。

 それでも、海際を走る路線はいいものだ。

 鋸山が見えてくると、その角ばった異質な見た目に2人とも目を引かれていた。

 積み木を積み上げたみたいなカクカクっぷりは、やはり面白い。


【12:00頃】浜金谷駅に到着

 いかにも田舎の駅といった風情に、ミヤさんが目を細めていた。

 りゅーちゃんはすぐそばに見える海に興味津々の様子。

 駅近くは船の並ぶ港町で、対岸からフェリーがやってくる様子が見られた。

 そういえば、久里浜(くりはま)からフェリーでアクセスできたと思い出す。

 次に来る機会があれば海路でのアクセスも面白そうだ。

 恋人の聖地と呼ばれるデートスポットに置かれたハートのオブジェを眺める。

 しとしと降る雨のなかを、弁当のサンドイッチ片手に歩く。


【12:30頃】鋸山の登山口周辺に到着

 ロープウェーか歩いて山を登るか、2人に尋ねた結果、歩いての山登りに決定。

 登山道への道すがらヒカリモの群生地をチラ見する。

 日光を受けて金色に輝く藻だが、今日は雨。

 山肌に空いた穴に溜まった水をいくら眺めても光ってはいなかった。

 「太陽光くらいの明かりを灯しましょうか?」とミヤさんからの提案。

 実に魅力的だったが、目立つので自重することに。

 山道はほとんどが登りの細い坂道で、一気に山頂付近まで登る。

 これといった登山道具も登山技術も必要ないとはいえ、かなり疲れた。

 いっぽう、まったく疲労の色が見えないミヤさんとりゅーちゃん。

 身体の作りが違うとはいえ、なんというか、負けた気分になる。

 石切場の跡を見て、2人は楽しそうにはしゃいでいた。


【13:30頃】鋸山の有名スポット、百尺観音(ひゃくしゃくかんのん)の足元に到着

 この辺りの崖の間を歩く道は、異世界感に溢れていてお気に入り。

 特に雨の日にはとてつもない非現実感が最高。

 ここほど「現実に飛び出してきたダンジョン」感を味わえる場所もないと思う。

 ただし、場所がこれまでの観光地と違い、お寺の境内である。

 はしゃぎすぎないよう心掛ける。

 りゅーちゃんに寺とはなにかを説明するのにわりと苦心する。

 ミヤさんの「講義中の学校の修行場だと思ってください」の説明で落ち着く。

 崖に彫られた観音像を見上げたり。

 崖の上に突き出ている展望台から崖を見下ろしたり。

 日本一の大きさの石仏を見たり。


【14:30頃】お座敷で抹茶をいただく

 休憩するため、抹茶を出すお店に立ち寄る。

 ミヤさんがいたく感激していた。

 座敷で正座して和風の庭を眺めながら抹茶を提供される――。

 いわゆるお茶の席という純和風な体験がとても嬉しかったらしい。


【15:00頃】さらば鋸山

 浜金谷駅の隣の保田(ほた)駅方面へ下山する。

 雨も止み、畑のあいだをのんびりと散歩。


【16:00頃】小学校を改築した商業施設に立ち寄る

 保田駅の前を通過して、一風変わった商業施設に立ち寄る。

 元々は小学校だった建物をそのまま商業施設兼宿泊施設にしたもの。

 教室に泊まれるほか、お風呂まである面白施設である。

 2人とも、日本の学校、教室というものをめずらしげに鑑賞。

 弁当の残りを夕食にする。


【17:30頃】電車で帰路へ

 りゅーちゃんが眠そうにしていたため、座席確保のためにミヤさんが本に変身。

 私のポケットにミヤさんを忍ばせた状態で2人掛け席へ。

 ミヤさんをポケットに入れて歩くのは、なにか背徳感めいたものを感じる。

 眠るりゅーちゃんに肩を貸しながら、車窓の外の景色を眺める。

 竜の寝息が温かくて、くすぐったかった。


【22:00頃】帰宅

 無事に、今回の千葉旅行を終える。




 * 第5章 ~旅の軌跡~ 了 *

次回、『世界の常識非常識』に続く


※ヒカリモ……光を反射して金色に輝く藻。光っている様子はなかなかの異様。鋸山の裾野にヒカリモの見られる場所があるほか、(車であれば)鋸山からほど近い場所に、日本ではじめてヒカリモが発見された「黄金井戸」と呼ばれる水の溜まった洞窟がある。この「黄金井戸」は国指定天然記念物。


※百尺観音……ここでは、鋸山の石切場跡に掘られた観音像のこと。崖に掘られた、見上げる高さの観音像は独特の景観。


※日本一の大きさの石仏……鋸山にある座像の石仏の中で最大のもの。高さ31m。なお、立像で日本一の大仏は茨城県の牛久大仏(青銅製)、高さ120m。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。