孫策
孫権は、少し倒れそうな感じだった。目が疲れてる。ずっと泣いてたのかもしれない。
「俺は、曹操軍の勝利という。何かあったのか?」
「…よそ者を巻き込む気はない。すまないが、帰ってくれ…!」
追い返そうとする。
「待ってくれ。何か、俺たちにも手伝えるかもしれない」
「黄蓋。こいつらを連れて行ってくれ」
「すまんな」
引きずり出された。
それから、勝利達は、部屋に連れてかれた。
「何かあったのか?」
「孫策様が、孫権様の姉上が、殺されたのじゃ」
「!!」
孔明が息をのむ。
「殺されたって…誰に?」
「左慈という奴じゃ。民に怪しげなことを吹き込み、孫策様が一騎打ちを申し込まれた。そこで、怪しげな術を使って…。それ以来、孫策様は病気に襲われ、亡くなってしまったのじゃ」
「左慈!!」
勝利が叫ぶ。
「なんじゃおぬし。左慈を知っておるのか!?」
「あ、ああ。悪いが、どこにいるかとかは知らない。ただ、俺の敵であることは確かだ」
「そうか。今必死に行方を捜しておるのじゃが、見つかりそうにないのう…」
とりあえず、今日はこれで解放された。寝ることが許されたので、次の日起きて、再び会いに行くことにした。
次の日。
黄蓋が突然やってきて、縄で体を縛り出した。
「なにするんだ!?」
「…」
答えない。関羽、孔明も大人しく縛られている。
孫権の前へ連れていかれた。
「何かあったのか?孫権」
孫権は歯を食いしばっている。
「これはどういうことだ!」
手紙を持っている。
「先ほど魏からの使者が来て、書状を持ってきた。そこには、降伏しろと書かれておった。それも、魏の軍師・左慈と書かれておる!今更、言い逃れはできまい!」
勝利は耳を疑った。
「ま、待ってくれ。それを見せてくれ」
紙を広げてもらう。確かにそのことが書かれていた。
「しかも、降伏しないのであれば攻めて滅ぼす、だと…!問答無用!こいつらの首を撥ねろ!」
「待ってくれ。左慈っていうやつは、俺の敵だ。そしてあいつは、幻術を使う奴が仲間にいたりする。つまり、曹操達は操られているんだ!」
「なにをもってそれを信じることができる!」
なにか、孫権を納得させることができないか。必死に考えた。
「孫権様、お待ちください!」
突然女性が入ってきた。確か、昨日最初に出会った人だ。周瑜という名前だった。
「周瑜。何かわかったの?」
「恐らくその者達の言葉に嘘はないかと。私は昔から曹操の様子を探っていましたが、勝利殿がこちらにいるにもかかわらず、その立場を不利にするようなことを曹操が言うとは思えません!」
「つまり、どういうこと?」
「恐らく、左慈が、勝利殿を殺したくて、言っているのかと」
「孫権。俺は、左慈の敵だ。そして、お前の敵じゃない。ここにも、仲良くしようってことで話しにきた。第一、俺がお前の敵なら、既に殺して逃げている。」
「な…!」
縄を解いた。関羽も同時に縄を解く。
「むしろ、左慈が曹操軍にいて、こっちに攻め込んでくるつもりなら好都合!今だけ、俺を孫権軍の軍師にしてくれ!」
「信じられるわけないでしょう!」
「頼む…!」
土下座した。
「曹操軍には俺にとって大切な人がたくさんいるんだ…!なんとか、救ってやりたい。頼む…!」
大切な人が危険な状況にある。大切な人を亡くした孫権には、その辛さが誰よりわかる。
「頼む…!」
「孫権様…」
「分かったわよ。これ以上したら私が悪者になるじゃない…。勝利!少しでも怪しいそぶりを見せたら、その時は首を切るわよ!」
「ああ、ありがとう!」
今だけ臨時で、勝利は孫権軍の軍師となった。
そして、赤壁の戦いがはじまる。




