表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/13

10:家に帰りましたが受難も家に上がってきたようです

 すみませんっ! 遅くなりました~~!! はまってしまった小説が長すぎてそちらに夢中にっ! あとスランプさんもやってきました。

「お菓子もらえて良かった」


 私のとなりで呟いた結城はこれ以上無いというような幸せそうな顔をしていた。

 ……きっと結城ファンはこれ見たら発狂しちゃうよ。


 私よりも甘いものが好きな結城は落とさないようにしっかりともらった袋を抱き抱えている。


「結城、ちゃんと前見なきゃ転ぶよ?」

「うん、でももう着いた」


 え? つい……てる! いつの間に此処に来た!?


「寄り道せずに帰りなよー」

「うん、またね」


 結城に手を振ってさっさとその場を後にする。林檎だけでなく結城も相手が帰らないと家の中に入らないんだから。全く、困ったものだ。早く入らなきゃ危ないのに。


「誰が狙ってるか分かったものじゃないよ……」

「そうだよねー。隙がありすぎるのは危険かな? それとも誘ってたりして」


 うん、確かにその通りかも。次の時には言ってみようかな? きっと「これから帰る方が危ないでしょ」って言われるだろうけど。

 それでも心配なものは心配だから。


「よし、明日言ってみよう……!」

「あれ、莉沙? 突っ込まないの?」

「突っ込むも何も――」


 あれ、幻聴かな? おかしいなぁ。何で先輩の声がするんだろうか? さっきまで結城と二人だったのに。


 そんな私の耳にまた間延びした先輩の声が響く。


「莉沙ー。俺、無視はいけないと思うんだけど」


 幻聴じゃ、ない!


「何でいるんですか!?」


 いつの間にか真横にいた先輩から思いきり距離をとる。いつから居たんだこの人!!


「まあまあ、そう怒らないでよ。どうせ同じ家に帰るんだから一緒に帰ろう?」

「嫌です。学校では嫌だって言いましたよね?」

「そんなようなこと言ってたね。でもここは学校じゃないよ?」


 揚げ足取りやがって。私は無関係が良いの! 帰り道一緒にいるなんて論外っ!


「では訂正します。学校、及び帰り道では無関係を装ってください」

「え、嫌だ」


 ……色々と言いたいことはあるけども取り敢えず家に帰ろう。「いつもより固くない?」なんて言う先輩に背を向けて歩き出す。

 誰かにこんなところを見られたらおしまいだ。

そして歩き始めた私の後ろにぴったりとついてくる先輩。


「…………」


 とうとう我慢できなくなった私。怒ってもいいよね!?


「なんでついてくるんですか!?」

「莉沙の家知らないから」

「あ……」


 そっか、それはそうだよね。私たちの家を先輩が知ってるはずはないし……。じゃあついてきてるのもそれが理由……?


「龍弥に聞こうと思ったけど、あいつ部活あるし。莉沙は話しかけるなって言うから」


 ほんのすこしだけど先輩が寂しそうにしている。う、そんなしゅんとされるの困るんですけど……。

 でも確かに私も悪かった、よね。


 ……今日だけなら、大丈夫かな?


「きょ、今日だけですから」

「……なにが?」

「だ、だからっ! 一緒に帰ってあげるのは今日だけですから!」


 なんでわざわざこんなことを言わせるのっ!

 ちらりと先輩の顔を除き見ればとんでもなく幸せそうな顔で。甘い空気が漂ってて。女の子が見たら確実に堕ちるでしょっ! って感じ。


「先輩……」

「何?」

「わざとですよね? わざと言わせたんですよね!?」

「勿論。すごい可愛かった。俺もう満足」


 何が勿論だよっ! 可愛かったとか冗談じゃない。そしてそんな笑顔を見せるなぁ!!


 ……突っ込み疲れた。


 そのまま私は諦めて先輩と家へと帰った。


 ◇◇◇◇◇◇


「ただいまー」


 勿論お帰りなんて帰ってこない。でもこれは気分だからね。


「綺麗だね」


 恐らく内装のことだろうな。これでも我が家の内装は結構自慢である。

 白っぽいフローリングに茶色い玄関マット。靴箱の上には小さな観葉植物を。

 今更だけど先輩の靴は何処に置こう? 靴箱の中にはまだあれが入ってるんだよねー。しょうがないか、置きっぱなしで。


「靴はその辺りに置いておいてついてきてください。あとで仕舞う場所作りますから」


 取り敢えず手洗いうがいしてリビングにお菓子でも用意するか。何かあったかなお菓子?


「莉沙。荷物は?」

「取り敢えず階段の横の籠にお願いします」

「分かった」


 ああ、こうやって素直なのは楽なんだけドナー。もう疲れたナー。部屋で寝転がって一日中怠惰に過ごしたいっ!


「莉沙? どうかした?」


 タオルで手を拭きながらため息をつけば目の前に先輩の顔が迫っていた。

 はっきり言って……心臓に悪い。


「べ、別になんでもないですよっ」

「なるほど照れてるのか」

「照れてないですっ」


 なんでそうからかうのよっ! 誰の性でこんなことを~~!!


 笑ってる姿に余裕があるのもまた、腹立たしい。


「照れてるじゃん」

「照れてませんっ」


 って! タオル奪いやがった!! ちょっと~~!!


 もういいや、諦めよう。


 そう考えて私はリビングへと向かった。


 みなさん、ストックって作ってるんですかね……? 私もちょっと作ってみようかな……。(多分無理)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ