学校
学校でも二人に居場所はなかった。学校では色々な派閥があって、それは大人の世界も子供の世界も変わりはない。派閥、党派から漏れてしまえば、もう世界には居場所がなくなってしまう。おまけに、学生が学校に居場所がないと、後にはもうどんな場所もない。親は「学校に行け」と説教するばかりだ。
アオイとメイはいつも一緒にいた。昼休み、二人はいつも一緒に弁当を食べた。でも、教室で二人で食べるのは億劫だから、教室を出て、少し離れた空き教室で食べていた。その間は二人共楽しかった。その日も二人は昼休み、空き教室で一緒に弁当を食べた。二人はその時、心中の話なんかしなかった。二人共、楽しそうな少女のように会話して、ご飯を食べた。
「ねえねえ、この前、駅前にできたアイスクリーム屋さん、美味しそうじゃない?」
「そう? できたっけ? そんなの?」
「できたよー。ニュースにもなってた。うちの県にはじめての出店だったって。チェーン店で。うちらの所って田舎じゃん? 凄い田舎じゃん?」
「ほんとだよね。都会の人は便利でいいよねー。この間なんか、うちの窓にでっかい蛾がついててさ、気持ち悪くって……」
二人はたわいない会話をした。しかし、会話に一つだけ省かれている事があった。それは『未来』の話。二人は未来の話だけは、注意深くしないようにしていた。二人には『未来』は存在しないはずだったから。




